元記事:Siggraph 2005 report
Blender Foundation は theatre room 505 にて、5つの BoF(Bird of a Feather: ファンの集い)の開催を承認され、Siggraph 期間中の Blender の活動のすべての日程を埋めることができました。
BF/コミュニティーミーティング
私たちはいつものように、過去数年間の活動のオーバービューと、来年の予想から始めました。
プレゼンがこちらからダウンロードできます。これは .blend ファイルになっており、1、2、…0(訳注:フルキー)と押しておくと、スライドを見ることができます。これは TimeLine の Play オプションを使用しています!(しかし、3DWindow の半透明表示機能を利用するには、最新のCVS版が必要です)
アーティストワークショップ
Bassam Kurdali 氏が、キャラクタアニメーションのチュートリアルと、Armature システムの新機能のプレゼンテーションを行われました。
開発者ワークショップ
Ton Roosendaal は、Blender のコアアーキテクチャ、ファイルフォーマット、DNA システム、コードベースの構造、依存グラフとアニメーションシステムにおける新しい開発について講演しました。George Lucas氏の基調演説中にもかかわらず、このセッションは多くの関心を持つ、開発者達の参加がありました。
Verse のトーク&デモ
Eskil Steenberg氏は3Dネットワークプロトコル 'Verse' を紹介し、氏の 3Dアプリと Maya をリアルタイムでつなげるデモを行いました。私たちは更に二つの Blender を Verse でつなげてみせてもよかったのですが、残念ながら、Siggraph の Wifi ネットワークは複数のコンピュータをつなげることができませんでした。
ショーケース
Siggraph showreel と、Dominic Agoro-Ombaka氏と、Bastian Salmela氏のアニメーションを披露しました。
その後、私たちは全世界で初公開の、エキサイティングな "Plumiferos" のトレイラーを公開しました。これは、アルゼンチンの studio Manos Digitales が、Blender により、長編3Dアニメーション映画の作成を行うプロジェクトです!
特に、オーディションの鳥は、愉快で素晴らしい動きをしていました。もちろん、私たちはすでに、私たちのオープンムービープロジェクトの Orange チームの活動中、彼らとの親密な協力を約束しました。
低解像度版がダウンロードできます。近日中に追加のダウンロードファイルと、Plumiferos に関する記事を公開予定です。ご期待下さい!
このショーケースでは、下記のプレゼンテーションがひき続き行われました。
- Randall Rickert氏による、アメリカの TV 局用に作成された作品の上映。
- Joshua Seaver氏による、Minnesota Science Museum 用のインタラクティブな3D作品。
- Nils Thuerey氏による、Blender での流体物理演算の、氏の現在の成果について。
- Chris Want氏による、3Dプリンタ(3Dデータから、実際の物体を作成するプリンタ)の作品と、他のBlender で行っているプロジェクトの披露。
ビデオプロジェクタを提供して下さった Randall Rickert氏、この画像を提供して下さった Joe Hacobian 氏に特に感謝します。
私はパネルの議長である Gil Irizarry氏に、オープンソースと、Florian Kainz氏(Industrial Light & Magic)、James Mainard氏(DreamWorks Animation)、Daniel Maskit氏(Digital Domain)、William Schroeder氏(Kitware, Inc)による、映画産業のディスカッションへの参加を勧められました。
私にとって一番よかったのは、もちろん、スピーカープレパラーションディナーで私たちが一同に会したことでした。出会った人は皆素晴らしい人々で、私はできるだけ彼らを困らせることなく、私たちが話していたことについて書きとめました。(あ、でも、彼らの Maya についての不満はその場で聞いて下さい)
「映画産業」は、本当にオープンソースの使用を愛していますが、ほとんど Linux (と、すべての GNU 開発ツール)と、Pythonに限られています。大抵の3Dのクローズドなソフトウェア(Maya、XSIなど)は、Linux で使用できることから、多くのアーティストや開発者にとって本当に都合のよいワークステーションとなってきています。
しかし、オープンソースグラフィックアプリケーションは使用するのが難しく、特に Gimp や Cinepaint に、いくつか非常にネガティブな意見がでています。
ほとんどのスタジオが、多くの内部開発ソフトを彼らの作業に、特に共同作業によるコンテンツと、画像化のパイプラインに使用していることは完全に明白です。私はこのことについてのはっきりとした発言を実際に得ることはできませんでしたが、彼らの作業の90%以上が、彼ら自身で用意したコードで行われているという推測は、非現実的な物ではありません。
聴衆からの質問はほとんどが、「スタジオはオープンソースコミュニティにもっと還元すべき」というもので、これは Digital Domainにより承認されたようなものでした("Yes、we could do more: ええ、私たちはもっと多くのことができたでしょう")が、Dreamworks からは手厳しいリアクションが返ってきました("We spent 2 million dollars on making Linux a useful platform!: 私たちは Linux を便利なプラットフォームにするため、200万ドル(約2億2千万円)も費やしたんだ!")。
現在、ILM のみが独自コードの高鮮明度色のフォーマットである、openEXR をオープンソースでを公開しています。ちなみにこれは近々 Blender に搭載される予定です。
その他の特筆すべき話題は、コンポジットに関するものです。多くの3Dムービーもしくは SFX をシングルパスでレンダリングするには非常に複雑で、多くの別にレンダリングされたレイヤを必要とします。コンポジットもまた、「再ライティング」や、カラーマッチング、モーションブラーや被写界深度のようなエフェクトのために必要です。
オープンソースのいいコンポジットプログラムに、非常に大きなニーズがありますが、これらのスタジオがそれをいつかリリースするような見込みはないでしょう。そのため、ここに Blender が挑戦する余地があります…私たちのオープンムービープロジェクトでもいずれ必要になるため、高鮮明度のパスレンダラと、コンポジットツールの統合作業を開始する予定です。
私はこの討論の中にはいませんでした ― Blender を使用してスタジオを得る ― それすら考えなかったのです!
彼らは素晴らしい仕事を行いますが、この比較的小さなグループを対象とした、色々な物から学んだことは全く役に立ちません(生き馬の目の抜くような、激しい競争市場かつ、自身のソフトウェアがほとんど使われているため)。
このムービースタジオは、巨大ではるかに多くの、興味深いターゲット集団がベースに存在する、巨大なピラミッドの頂点の象徴です。
Blender を映画産業に持ってくる必要はありません。その代わりに、皆のため、私たちが Blender に映画の作成を持ってこれるのであれば!
2005年 8月
Ton Roosendaal
Siggraph 2005 レポート
8月1日(月)
Blender Foundation は theatre room 505 にて、5つの BoF(Bird of a Feather: ファンの集い)の開催を承認され、Siggraph 期間中の Blender の活動のすべての日程を埋めることができました。
BF/コミュニティーミーティング
私たちはいつものように、過去数年間の活動のオーバービューと、来年の予想から始めました。
プレゼンがこちらからダウンロードできます。これは .blend ファイルになっており、1、2、…0(訳注:フルキー)と押しておくと、スライドを見ることができます。これは TimeLine の Play オプションを使用しています!(しかし、3DWindow の半透明表示機能を利用するには、最新のCVS版が必要です)
アーティストワークショップ
Bassam Kurdali 氏が、キャラクタアニメーションのチュートリアルと、Armature システムの新機能のプレゼンテーションを行われました。
開発者ワークショップ
Ton Roosendaal は、Blender のコアアーキテクチャ、ファイルフォーマット、DNA システム、コードベースの構造、依存グラフとアニメーションシステムにおける新しい開発について講演しました。George Lucas氏の基調演説中にもかかわらず、このセッションは多くの関心を持つ、開発者達の参加がありました。
Verse のトーク&デモ
Eskil Steenberg氏は3Dネットワークプロトコル 'Verse' を紹介し、氏の 3Dアプリと Maya をリアルタイムでつなげるデモを行いました。私たちは更に二つの Blender を Verse でつなげてみせてもよかったのですが、残念ながら、Siggraph の Wifi ネットワークは複数のコンピュータをつなげることができませんでした。
ショーケース
Siggraph showreel と、Dominic Agoro-Ombaka氏と、Bastian Salmela氏のアニメーションを披露しました。
その後、私たちは全世界で初公開の、エキサイティングな "Plumiferos" のトレイラーを公開しました。これは、アルゼンチンの studio Manos Digitales が、Blender により、長編3Dアニメーション映画の作成を行うプロジェクトです!
特に、オーディションの鳥は、愉快で素晴らしい動きをしていました。もちろん、私たちはすでに、私たちのオープンムービープロジェクトの Orange チームの活動中、彼らとの親密な協力を約束しました。
低解像度版がダウンロードできます。近日中に追加のダウンロードファイルと、Plumiferos に関する記事を公開予定です。ご期待下さい!
このショーケースでは、下記のプレゼンテーションがひき続き行われました。
- Randall Rickert氏による、アメリカの TV 局用に作成された作品の上映。
- Joshua Seaver氏による、Minnesota Science Museum 用のインタラクティブな3D作品。
- Nils Thuerey氏による、Blender での流体物理演算の、氏の現在の成果について。
- Chris Want氏による、3Dプリンタ(3Dデータから、実際の物体を作成するプリンタ)の作品と、他のBlender で行っているプロジェクトの披露。
ビデオプロジェクタを提供して下さった Randall Rickert氏、この画像を提供して下さった Joe Hacobian 氏に特に感謝します。
8月2日(火)、オープンソースパネル
私はパネルの議長である Gil Irizarry氏に、オープンソースと、Florian Kainz氏(Industrial Light & Magic)、James Mainard氏(DreamWorks Animation)、Daniel Maskit氏(Digital Domain)、William Schroeder氏(Kitware, Inc)による、映画産業のディスカッションへの参加を勧められました。
私にとって一番よかったのは、もちろん、スピーカープレパラーションディナーで私たちが一同に会したことでした。出会った人は皆素晴らしい人々で、私はできるだけ彼らを困らせることなく、私たちが話していたことについて書きとめました。(あ、でも、彼らの Maya についての不満はその場で聞いて下さい)
「映画産業」は、本当にオープンソースの使用を愛していますが、ほとんど Linux (と、すべての GNU 開発ツール)と、Pythonに限られています。大抵の3Dのクローズドなソフトウェア(Maya、XSIなど)は、Linux で使用できることから、多くのアーティストや開発者にとって本当に都合のよいワークステーションとなってきています。
しかし、オープンソースグラフィックアプリケーションは使用するのが難しく、特に Gimp や Cinepaint に、いくつか非常にネガティブな意見がでています。
ほとんどのスタジオが、多くの内部開発ソフトを彼らの作業に、特に共同作業によるコンテンツと、画像化のパイプラインに使用していることは完全に明白です。私はこのことについてのはっきりとした発言を実際に得ることはできませんでしたが、彼らの作業の90%以上が、彼ら自身で用意したコードで行われているという推測は、非現実的な物ではありません。
聴衆からの質問はほとんどが、「スタジオはオープンソースコミュニティにもっと還元すべき」というもので、これは Digital Domainにより承認されたようなものでした("Yes、we could do more: ええ、私たちはもっと多くのことができたでしょう")が、Dreamworks からは手厳しいリアクションが返ってきました("We spent 2 million dollars on making Linux a useful platform!: 私たちは Linux を便利なプラットフォームにするため、200万ドル(約2億2千万円)も費やしたんだ!")。
現在、ILM のみが独自コードの高鮮明度色のフォーマットである、openEXR をオープンソースでを公開しています。ちなみにこれは近々 Blender に搭載される予定です。
その他の特筆すべき話題は、コンポジットに関するものです。多くの3Dムービーもしくは SFX をシングルパスでレンダリングするには非常に複雑で、多くの別にレンダリングされたレイヤを必要とします。コンポジットもまた、「再ライティング」や、カラーマッチング、モーションブラーや被写界深度のようなエフェクトのために必要です。
オープンソースのいいコンポジットプログラムに、非常に大きなニーズがありますが、これらのスタジオがそれをいつかリリースするような見込みはないでしょう。そのため、ここに Blender が挑戦する余地があります…私たちのオープンムービープロジェクトでもいずれ必要になるため、高鮮明度のパスレンダラと、コンポジットツールの統合作業を開始する予定です。
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彼らは素晴らしい仕事を行いますが、この比較的小さなグループを対象とした、色々な物から学んだことは全く役に立ちません(生き馬の目の抜くような、激しい競争市場かつ、自身のソフトウェアがほとんど使われているため)。
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2005年 8月
Ton Roosendaal
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