[wiki]
*2.46での変更点
遅くなってしまいましたが、2.45→2.46で変更された点について解説します。
[[リリースノート:http://blender.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=212]]もあるのですが、ここではむしろ、仕様の変更や機能の削除による、従来の blend ファイルの移行を中心に書いています。
間違っている部分や抜けは追々訂正します。何か気が付いたことがありましたらご指摘いただければうれしいです。
***●物理演算データのキャッシュ
従来はカーソルキーや[Alt]+[A]キーによるアニメーション再生でフレーム数が移動するたびに Particle や SoftBody の計算を行っていましたが、これからは一度すべてを計算し、キャッシュに溜め込んでおくといういう方法になりました。
最初のフレーム(Bake パネルで Start に指定されているフレーム)からアニメーション再生、もしくは[→]でフレーム数を増加させると、シミュレーションが実行され、その結果がキャッシュに記録されます。キャッシュはその blend ファイルと同じディレクトリに保存されます。
また、Particle システムなどの設定を変えると自動的に再計算を実行するようになりますが、''Force Field や Deflector などのエフェクタのパラメータや位置の変更などをしても再計算を自動的にしてはくれない''のに注意して下さい。
***●Particle システム
非常に高機能になり、専用のボタンウィンドウが追加されました。設定項目が大幅に増えています。詳しくは[[こちら:http://blender.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210]]をご覧下さい。
-パーティクルを計算するタイミングが変わりました。前項をご覧下さい。
-Sta に負の値を指定できなくなりました。Bake の Start 値と RenderButtons の Anim パネルの Sta の値をそれぞれ前に進めておくことで再現して下さい。
-Force X, Y, Z が Global effects のAccX、Y、Zに変更。値も-1〜1から-200〜200になりました。
-Step が表示用とレンダリング用に別れました。Visualization パネルで設定できます。
-Static Particle(Hair)が形状として保持されるようになり、自由度が増えた分、''ファイル容量も増えることになります''。容量が気になる方には File → Compress File オプションの使用をお勧めします。
-オブジェクトを Particle で複製するのが、Anim Settings の Dupliverts ではなく、Particle ボタン内の Visualization パネル中の一番上のリストボタンから "Object" を選択することで行うようになりました。
-複製されるオブジェクトの方向は、グローバル座標の+X軸方向に向ける必要があります。また、各パーティクルとのオフセットは、グローバル座標になります。
-''衝突判定を行うオブジェクトとレイヤが同じところにある必要があります。''これは SoftBody と同じ。
-''TexEmit が削除されました。''昔からあった機能をすっぱり切ってしまったのに感心しますが、動的に出現場所を指定できないのは結構痛いかも。VertexGroup を頂点ごとデフォームすることで可能ですが、ちょっと面倒かもしれません。
-Child Particle の意味が変わりました。従来のいわゆる世代交代的なコピーを作成するには、Reactor タイプの Particle システムを追加、発生条件を Death にし、前の世代が消失するタイミングで発生するようにします。
-新しい Child Particle は、通常の Particle に従属もしくは補間するように発生し、Paricle をみかけ上増えたように見せかける物を指すようになりました。上手く使用すれば、データ量と計算量を軽減できます。
-前述どおり Particle システムにはタイプがあり、様々なタイプの Particle システムを一つのオブジェクト中に複数設定できるようになりました(Material や Texture データブロック、モディファイアのような感じ)。これらを相互反応させることで色々なエフェクトを作成できます。
-各 Particle システムはモディファイアの一つとして働きます。評価は上から順番にされることに注意して下さい。
-Lattice デフォーマを制御に使用する場合、モディファイアとして使用(Modifiers パネルの Add Modifier ボタンから追加)し、モディファイアスタック中で、''Particle モディファイアの下に''なければなりません。上にあってもエミッタオブジェクトを変形するだけなので注意しましょう。
''★従来からの移行''
-物理演算の方式が変わり、各パラメータのスケールも違うため、全く同じにするにはしばらく再生と設定を繰り返す必要があります。
-Child Particle を使用していた場合、新しい Particle システムに設定しなおす必要があります。
-負のフレームを開始フレームにしている場合、Bake とレンダリング開始フレームを先に進めることで解決して下さい。
***●Constraint
-評価方法が変更されました。以前はすべての Constraint の結果の平均になっていましたが、これからは単純に上から評価されていきます。
-TrackTo の[Local]が[Offset]に変更に。
-座標系の設定が追加(CSpace)。ターゲット、自分自身それぞれを比較する座標系を選択します。簡単には以下のようになります。
--双方とも同じ Armature オブジェクト内:両方ともPose Space
--違うオブジェクト内:両方ともWorld Space
***●AO
-Approximate(近似)モードが追加。スピードがRaytrace AOより速く、ノイズがないのが特長です。ただし、現時点では HDRI を光源として使用できない欠点があり、ノイズが多少あっても気にならないなら、従来の AO を使用した方が早い場合もあります。
***●UV展開
-FaceSelectMode が EditMode と統合され、[U]キーで直接選択中の Face の UV を展開できるようになりました。
-面の方向を示す赤と緑はなくなりました。代わりに UV/Image ウィンドウ側の Sync UV and Mesh Selection アイコン(ヘッダ上の[#]アイコン)をONにすると、3Dウィンドウ上で選択されたものと対応した UV がハイライト表示されます。
***●Solid Texture 描画モード
-3DウィンドウのDraw Mode オプションに、Solid Texが追加されました。Solid モード時、[Ctrl]+[T]キーで UV テクスチャ設定されていれば表示されます。
***●Sequence Editor
-専用のボタンウィンドウが追加。選択したStripの設定などが行えるようになりました。
***●Duli-系統の注意
-Particle に対する Dupliverts は使用できなくなりました。Particle の Visualization パネルで、Object などを使用して下さい。
-DupliGroupで、オフセットがずれることがあります。
-Dupliverts で方向の制御が使用できなくなりました。
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*2.46での変更点
遅くなってしまいましたが、2.45→2.46で変更された点について解説します。
[[リリースノート:http://blender.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=212]]もあるのですが、ここではむしろ、仕様の変更や機能の削除による、従来の blend ファイルの移行を中心に書いています。
間違っている部分や抜けは追々訂正します。何か気が付いたことがありましたらご指摘いただければうれしいです。
***●物理演算データのキャッシュ
従来はカーソルキーや[Alt]+[A]キーによるアニメーション再生でフレーム数が移動するたびに Particle や SoftBody の計算を行っていましたが、これからは一度すべてを計算し、キャッシュに溜め込んでおくといういう方法になりました。
最初のフレーム(Bake パネルで Start に指定されているフレーム)からアニメーション再生、もしくは[→]でフレーム数を増加させると、シミュレーションが実行され、その結果がキャッシュに記録されます。キャッシュはその blend ファイルと同じディレクトリに保存されます。
また、Particle システムなどの設定を変えると自動的に再計算を実行するようになりますが、''Force Field や Deflector などのエフェクタのパラメータや位置の変更などをしても再計算を自動的にしてはくれない''のに注意して下さい。
***●Particle システム
非常に高機能になり、専用のボタンウィンドウが追加されました。設定項目が大幅に増えています。詳しくは[[こちら:http://blender.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210]]をご覧下さい。
-パーティクルを計算するタイミングが変わりました。前項をご覧下さい。
-Sta に負の値を指定できなくなりました。Bake の Start 値と RenderButtons の Anim パネルの Sta の値をそれぞれ前に進めておくことで再現して下さい。
-Force X, Y, Z が Global effects のAccX、Y、Zに変更。値も-1〜1から-200〜200になりました。
-Step が表示用とレンダリング用に別れました。Visualization パネルで設定できます。
-Static Particle(Hair)が形状として保持されるようになり、自由度が増えた分、''ファイル容量も増えることになります''。容量が気になる方には File → Compress File オプションの使用をお勧めします。
-オブジェクトを Particle で複製するのが、Anim Settings の Dupliverts ではなく、Particle ボタン内の Visualization パネル中の一番上のリストボタンから "Object" を選択することで行うようになりました。
-複製されるオブジェクトの方向は、グローバル座標の+X軸方向に向ける必要があります。また、各パーティクルとのオフセットは、グローバル座標になります。
-''衝突判定を行うオブジェクトとレイヤが同じところにある必要があります。''これは SoftBody と同じ。
-''TexEmit が削除されました。''昔からあった機能をすっぱり切ってしまったのに感心しますが、動的に出現場所を指定できないのは結構痛いかも。VertexGroup を頂点ごとデフォームすることで可能ですが、ちょっと面倒かもしれません。
-Child Particle の意味が変わりました。従来のいわゆる世代交代的なコピーを作成するには、Reactor タイプの Particle システムを追加、発生条件を Death にし、前の世代が消失するタイミングで発生するようにします。
-新しい Child Particle は、通常の Particle に従属もしくは補間するように発生し、Paricle をみかけ上増えたように見せかける物を指すようになりました。上手く使用すれば、データ量と計算量を軽減できます。
-前述どおり Particle システムにはタイプがあり、様々なタイプの Particle システムを一つのオブジェクト中に複数設定できるようになりました(Material や Texture データブロック、モディファイアのような感じ)。これらを相互反応させることで色々なエフェクトを作成できます。
-各 Particle システムはモディファイアの一つとして働きます。評価は上から順番にされることに注意して下さい。
-Lattice デフォーマを制御に使用する場合、モディファイアとして使用(Modifiers パネルの Add Modifier ボタンから追加)し、モディファイアスタック中で、''Particle モディファイアの下に''なければなりません。上にあってもエミッタオブジェクトを変形するだけなので注意しましょう。
''★従来からの移行''
-物理演算の方式が変わり、各パラメータのスケールも違うため、全く同じにするにはしばらく再生と設定を繰り返す必要があります。
-Child Particle を使用していた場合、新しい Particle システムに設定しなおす必要があります。
-負のフレームを開始フレームにしている場合、Bake とレンダリング開始フレームを先に進めることで解決して下さい。
***●Constraint
-評価方法が変更されました。以前はすべての Constraint の結果の平均になっていましたが、これからは単純に上から評価されていきます。
-TrackTo の[Local]が[Offset]に変更に。
-座標系の設定が追加(CSpace)。ターゲット、自分自身それぞれを比較する座標系を選択します。簡単には以下のようになります。
--双方とも同じ Armature オブジェクト内:両方ともPose Space
--違うオブジェクト内:両方ともWorld Space
***●AO
-Approximate(近似)モードが追加。スピードがRaytrace AOより速く、ノイズがないのが特長です。ただし、現時点では HDRI を光源として使用できない欠点があり、ノイズが多少あっても気にならないなら、従来の AO を使用した方が早い場合もあります。
***●UV展開
-FaceSelectMode が EditMode と統合され、[U]キーで直接選択中の Face の UV を展開できるようになりました。
-面の方向を示す赤と緑はなくなりました。代わりに UV/Image ウィンドウ側の Sync UV and Mesh Selection アイコン(ヘッダ上の[#]アイコン)をONにすると、3Dウィンドウ上で選択されたものと対応した UV がハイライト表示されます。
***●Solid Texture 描画モード
-3DウィンドウのDraw Mode オプションに、Solid Texが追加されました。Solid モード時、[Ctrl]+[T]キーで UV テクスチャ設定されていれば表示されます。
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