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開発者ミーティング : 2021-09-14 Blender Rendering ミーティング
投稿者 : yamyam 投稿日時: 2021年09月16日 (2500 ヒット)

元記事:2021-09-14 Blender Rendering Meeting - Blender Development / Other Meetings - Blender Developer Talk

Brecht 氏による記事の翻訳です。先日のウィークリーレポート記事には掲載されなかったのでついでに訳してみました。


参加者


  • Brecht Van Lommel 氏(Blender)
  • Kévin Dietrich 氏(Blender)
  • William Leeson 氏(Blender)
  • Brian Savery 氏(AMD)
  • Christophe Hery 氏(Facebook)
  • Feng Xie 氏(Facebook)
  • Patrick Mours 氏(NVIDIA)
  • Juan Gea Rodriguez 氏


  • メモ



    Cycles


  • Cycles X の master へのマージは最短で来週の月曜日になる予定です。準備として、Brecht がバグの修正、コードドキュメントリリースノートのの更新を行っています。リリースノート改善のため、アーティストによる画像や動画による貢献を歓迎しています。

  • 表示とタイルレンダリング、OpenEXR キャッシュファイルに多数の変更が行われましたが、まだ Sergey 氏による開発が続けられています。特に、旧バッファ保存オプションの完全な代替となる一部の作業は、まだメモリ効率の向上が不可欠です。

  • AMD HIP 対応はもうすぐコードレビューに送られ、William 氏と Brecht が締め切りに間に合うよう優先的に行う予定です。以前述べたように、マージが予想されている時期は、まだ必要なグラフィックドライバーが利用可能にならないため、すぐにはユーザーテストができないでしょう。また、インスタンスとのレイ交差にバグがあり、現在調査中です。

  • 改良 PMJ(Progressive Multi-Jittered)サンプリングパターンが、William 氏の手により Cycles-X にコミットされました。これは収束を改善し、Adaptive(適応)サンプリング使用時の相関アーティファクト(correlation artifacts)の一部を解決し、Sobol(ソボル)の品質にも近づきました。William 氏はこの件でサンプリングパターンのコードドキュメントを更新する予定です。

  • William 氏は Ha Hyung-jin 氏による ray-offsetting(レイをずらす)パッチを、Cycles-x に移植中で、様々なシーンでの動作のチェックと、改良する方法を模索しています。一部のシーンでは明らかに助けになっていますが、現状では barbershop などのシーンでアーティファクトも生じています。

  • パッチとして Mathieu 氏に提供された、Scrambling Distance は、適応サンプリング未使用時にパフォーマンスを改善する、Advanced(詳細)パネル内のオプションの一つとしてレビュー中です。Juan 氏はノンフォトリアリスティックレンダリングにも有用だと注釈しています。また、PMJ パターンをすべての場面におけるデフォルトにできるよう、PMJ パターンとの互換性を可能な限り上げるのもいいでしょう。

  • サンプリングの UI とデフォルトを変更しました。現在推奨するワークフローは(サンプル数の代わりに)ノイズのしきい値を設定し、デノイザーが残りのノイズを除去できるまで、Cycles を順応させて画像をリファインすることです。
    デフォルトサンプリング設定とユーザーインターフェイスも、このワークフローの方向に調整されています。この考察全体とそこでのトレードオフについて、長い議論が行われました。いずれにせよ、より自動的かつ適応したサンプリングにすべく、多くの作業が行われています。

  • Christophe 氏は、かする(grazing)角度において、Principled(プリンシプル)プリンシプル BSDF 内での Diffuse(ディフューズ)と Subsurface Scattering(サブサーフェススキャッタリング)BSDF と、それぞれの独立した BSDF ノードとの間で(結果が)一致しないことについて言及しました。独立した BSDF ノードについては、Principled(プリンシプル)BSDF 内にあるのと同じオプションで、同じディフューズフレネル項に対応するといいでしょう。
    また、Roughness(粗さ)0の挙動がおかしい件については、BSDF の実装を変更することで修正可能です。

  • Kévin 氏が Facebook との共同作業に関するブログ記事の草案を書きました。Feng 氏と Christophe 氏がレビュー中です。

  • 旧 Cycles が 8 CPU まで(パフォーマンスが)向上するのに対し、現時点での Cycles-x でのマルチ GPU レンダリングは、2 GPUを超えるとあまり向上しないようです。理由は不明で、Feng 氏と Patrick 氏が調査する予定です。Brecht と Sergey 氏は現在このようなセットアップにアクセスできませんが、プロファイルやバックトレース、デバッグログなどがあれば役立つことができるかも知れません。Brecht はこれをバグとしてリストに入れ、3.0リリースまでに修正する予定です。



  • Eevee & Viewport


  • OpenSubdiv パッチがレビュー中です。Campbell 氏、Sergey 氏、Clément 氏がフィードバックを行い、Kévin 氏がそれにともないパッチを更新しています。まだ3.0に間に合わせることを目標にしており、レビューが締め切りに間に合わないほど遅ければ、Kévin 氏はレビュアーをせっついた方がいいでしょう。



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