Blender Conference で最初に行われる、Blender Foundation Chairman である、Ton Roosendaal 氏によるウェルカムイベントと基調演説を私の貧弱な理解能力でご紹介したいと思います。
最初の3分ぐらいは入場が続きますので、実際には3:30秒から始まります。■今年の Blender Conference のテーマ
まずはじめに、Ton Roosendaal 氏が今年の Blender Conference の3つのテーマとして、「Change」(変化)、「Diversity」(多様性)、「Quality」(品質)を挙げています。■Warming up!(ウォーミングアップ)
毎年恒例の参加者アンケートです。
参加者は当然ながら欧州からの人が大多数で、他にもアメリカやロシア、中南米、アフリカ、オーストラリア、太平洋諸島の参加者もいたようです。アジアからの参加者は日本人の方一人だけだった模様。
その後、職業や興味のあること、そして参加回数を訊いていました。ちなみに最多は13回。■今日のプレゼンテーション
●Who makes Blender(Blenderを作ってる人)
・blenderfoundation
非営利の公益団体
安全なIP(知的財産=ソース、ブランド、ドメイン、動画)
寄付とDevelopment Fundで運営
・blenderinstitute
ビジネス、リスキーなプロジェクト、プロダクション
被雇用者、オフィス、責務
E-store、クラウドファンド、Blender Cloud
●Blender を作っているのはあなた!
・Blender は真のコミュニティ活動
・90以上のアクティブな開発者と作者
・さらに150から200人の不規則的な貢献者たち
・日々のニュースを含む、大量のウェブサイト
・多数のオンラインコミュニティの20から50,000人もの参加者
・プロフェッショナルユーザー・開発者たちの大半は中小企業や教育機関に在籍
●The Industry
企業からの開発の支援に対する興味が上昇中
・Valve, Steam Workshop
・Epic Games
・Google、HP、Dell、Nvidia、AMD、Intel、Appleなど
・Blender Market、商用アドオン、レンダーエンジン
オープンソースを採用している企業
・ILM - OpenEXR、Alembic
・Pixar - OpenSubdiv
・Sony Imageworks - Open Shading/Color/Image
・Disney: PTex
●blender.org organization
・Module owner(モジュール作者)チーム
開発者+ステークホルダー(利害を共にする)アーティスト
・wiki(ドキュメント)、教育(BFCT)、開発のトピック別(VFX、Cycles、アニメーション)メーリングリスト
・blender.org の "Get Involved(参加の方法)"■Blender Development
●Last year(過去1年間)
・2.7シリーズ
UIワーク:ツールバータブ、パイメニュー
オブジェクト更新のスレッド化、FBX、ペイントツール、Freestyleストローク、モデリングツール…
・Cycles
寛容な Apache ライセンスでリリース
ボリューム、モーションブラー、ベイキング
・大量のバグ修正
●Right now(現在)
・Pixar OpenSubdiv(Windows、Linux)
・7 GSoc Student プロジェクト
ゲームエンジン修正、キーフレーミング、ビューポート、Cycles、Mant Fluid、Nurbs など
・開発者雇用プロジェクト:FBX、ゲームツール、NPR レンダー、Python API、マルチビューステレオ、ノード、ペイントなど
・Gooseberry の開発が開始!
●Coming next year(来年)
・ビューのアップグレード(OpenGL 2-3-4)
UI・ビューポートでのより進んだ合成
・「オブジェクトノード」- コンストレイント、モディファイアー
・依存グラフ処理の更新
・'Proxy' オーバライドによる(大規模)複製システム(マッシブ)
・NPR シェーダ
・物理演算の一体化、ヘアー・クロスのアップグレード
・Alembic、OpenVDB…
・(Blender内やサーバーを通じた)アセット管理
●Personal wishlist(ton氏の個人的希望リスト)
・Blender 101
ライトユーザー用の3Dツール(プリント、教育目的)
(Siggraphで大反響)
・WebGL Blender ビュワー/プレイヤー
Blender 101は3Dプリンタで何かを出力したいライトユーザーや、高校で数学などを教育するための物にしたいとのこと。
●Challenges(チャレンジ)
・成長
貢献者が増える = ワークフロー&ユーザビリティ&機能の意見が分かれる
・チームやスタジオ用のサポート・サービス
ミックスパイプライン(商業+OS)
(ビジネスの機会の確保!)
人が増えるとそれぞれの主張する(利用目的用の)「デフォルト」が増える■Other projects(その他のプロジェクト)
●Blender Network
・blendernetwork.org
・プロたちをつなげ、彼らのビジネスを支援
・メンバーシップの認定
・3つのメンバータイプ:Academic、Freelancer、Corporate
・個人プロフィールページ
・ソーシャルネットワーキング(リンク、メッセージ)
・Open Business: 皆にすべての情報を開示
●Blender Webサイトのリデザイン完了
●Project Gooseberry
・長編3Dアニメーション映画
・12スタジオによるオープン制作、すべてを共有
・Blender Cloud 参加によるクラウドファウンディング
3000人以上がサインアップ、1500人以上が寄付していますが、残念ながらまだ足りません…。
●Gooseberry Pilot
"Cosmos Laundromat(コスモスコインランドリー)"
・長編3Dアニメーション映画のパイロット版
・Blender Institute がメインの調整・開発
・オープンソースで作成、オープンソースでリリース
・2014年7月 - 2015年5月:パイロット完成
●Gooseberry Pilot チーム
・4人の開発者!
ヘアー、アセット、依存グラフ、ノード、Cycles、コンポジティング、Alembic、リギングツール、OpenGL アップグレード
・多数のアーティスト!
内部が6人、外部が4人、できれば来年はもっと多数
●Blender Cloud
オープン制作プラットフォーム
・毎月の参加費で(プラットフォーム)の支援
・すべてのオープンムービーと Blender Institute トレーニング DVD が利用可
・Gooseberry のすべてのアセット
・Gooseberry プロジェクト・アセットへのアクセス
将来:
・自分のプロジェクトの開始
・外部レンダーサービスとの連携
すべてクリエイティブコモンズまたは、GNU GPL、Apacheライセンス
●Blender Institute - プロダクションスタジオ
・新しい目標:継続
・強力なチームの構築と維持
Gooseberry 後もプロジェクトを予定
・Cloud / パブリックファウンディングによるオープンプロダクション
オープンソースムービープロダクションスタジオ
他の人たちのための資金の流入源の探索
Explore access to revenue streams for others
・非常に印象的なオープンフィルムのコレクションの構築
・商業団体によるフィルムファンド設立の探求
もちろん、Blender やオープンソースで
そして最後は Blender Conference 参加者への予定と注意で締めくくりました。
非常に長くなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございます。
- 2023年に期待されるプロジェクト (2023年01月12日)
- 2022年のトップ27コミッター (2023年01月03日)
- Ton 氏の BC2022での基調演説(11/18追記) (2022年10月29日)
- Blender Conference 2022始まる (2022年10月27日)
- 数年ぶりに Blender Conference の開催が告知される (2022年04月21日)
- Blender.org と他いくつかのサイトに改ざんの恐れ (2021年03月16日)
- BCON20のお知らせ(とお詫び) (2020年10月16日)
- Blender Foundation 最高責任者の Ton 氏がしばらく療養を宣言 (2020年03月10日)
- 2020-2025のリリースプラン (2020年03月04日)
- Blender.org のサーバーが DDos 攻撃でダウン (2020年01月31日)
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