Blender.org
Blender.org : 2004年総括
元記事:And that was 2004!
broken氏による記事です。
すべてにおいて様々な開発や驚きに満ちた、エキサイティングなBlenderの年がまた過ぎていきました。
昨年はBlenderはオープンソースとしての新たな道を模索していたように思えます。2004年にソースコードがリリースされてから二回目の記念日を迎え、更なる成熟をもたらし、新たなエキサイティングな時を約束するでしょう。
以下に過去12ヶ月の多くの出来事の中から、ハイライトをいくつかご紹介します。
1月
比較的静かな年明けの背後には、近日発刊予定のBlender2.3 Guideと、Blenderの次期リリースに向けてのハードな作業が展開されていました。
2月
月の初めにBlender2.32がリリースされ、鏡面反射と屈折を可能にする待望のレイトレース、Areaライトとソフトシャドウ、ディスプレイメントマッピング、YafRay統合など、多くのレンダリング機能の向上がありました。また、同様にMeshのベベルとBlenderのメニューへのPythonスクリプトの統合もありました。
そしてすぐ後に、Blenderに関連する協同プロジェクト、Uni-Verseについて、EUからの十分な資金援助についての発表がありました。
3月
最後の瞬間まで著者とデザイナーによる多くの作業が行われた後、780ページに及ぶ巨大なBlender2.3Guideが完成し、印刷と発刊のために印刷所へ送られました。いくつか小さな印刷の問題が最初の版で明らかになり、第二版が早急に生産されました。
4月
ドキュメンテーションの渾身の作業が続けられ、執筆された追加のチュートリアルとBlender2.3 Guideの文章や図がフリーのオンラインドキュメントに併合されました。
新たなBlenderのオープンソースの歴史の道標として、Blender2.33がオープンソース前の機能を完全に復活してリリースされました。SOLIDライブラリのソースコードリリースとBlenderにそのすべてを戻し、最終的に2.25のgameEngineを復活したハードワークに感謝します。
その他含まれる新しい機能は、アンビエントオクルージョン(AO)レンダリング、新しいプロシージャルテクスチャ、UV編集ツールの改良です。このリリースへの注目は驚異的なもので、多数のWebサイトからのリンクとニュース記事により、BlenderのWebサーバがダウンしてしまうほどでした。
5月
Blenderへの世間の注目が成長し続け、ATIによる互換性テスト用のグラフィックカードの寄贈、機能についての雑誌記事、私大生によるBlender Foundationとコミュニティの構造の分析の研究、スペインにて、Ton Roosendaal氏によるプレゼンテーションの集会がありました。
6月
開発の進行が通常どおりになり、新しい多くのImport/ExportスクリプトがBlenderのプルダウンメニューに登録する能力を利用して表示されるようになりました。
7月
大ニュースがその本とともに網(Web)に掛かりました:"Dreaming Up the World of Spider-Man 2"に、BlenderがAnthony Zierhut氏により、Spider-Man2のプレビジュアライゼーションアニマティクス(訳注: 動画による絵コンテのようなもの)に使用されていることが掲載されていました。
描写されていました。
Bart Veldhuizen氏がBlenderの最新の素晴らしい画像と動画をいくつか収録した、Blender Siggraph 2004 demo reelを編集・公開したところ、Blender Webサイトに訪問者の大群が再び押しよせました。
8月
Siggraph2004の時期になり、Blender2.34がすべてにおいて進化を遂げ、Particleの重力場と反射、LSCM UV展開、YafRayのプラグインによる統合、完全なオーバーサンプリングとRampシェーダなどのレンダラの更新、重み付けSubSurf Creases、Color Pickerを含むインタフェイスの進化、新しいズームとHelpメニュー、その他を引っさげリリースされました。
YafRay0.07がリリース、Blender2.34との協力により、レイトレースによる被写界深度によるぼかしなどの新機能が追加されました。
9月
PeugeotがBlenderを推奨3Dツールとして、そして第3回Peugeot Design Contestの公式なパートナーとして支持しました。
10月
Blenderのオープンソースプロジェクトとしての二回目の誕生日を迎え、第三回Blender Conferenceがアムステルダムにて開催、熱狂的なBlenderユーザと開発者たちが世界中から集まりました。Conferenceは大成功に終わり、セッションがストリーミングビデオで放送され、たくさんの余興と交流も行われました。
そしてSuzanne Awardがノミネートと投票の後にそれぞれのカテゴリ、Best Artwork、Best Animation、Best Python Script、Best Coding Contributionに、そして特別功労賞を加え贈られました。
アムステルダムのConference同様、平行してオーストラリア、カナダ、ポーランド、そして遅れてチェコ共和国とアルゼンチンにて集会が行われました
11月
Blender 2.35がリリースされ、完全な複数レベルのUndoシステム、完全にリライト・改良されたMeshモデリングツール、Outliner、新しいデフォーマ、レンダラの更新、game engineの改良などの新たな驚きをもたらしました。
12月
一ヶ月の、最高で二年前のものを含むバグ修正のみが行われた後、Blender2.36がリリースされました。2005年に向けて安定した基礎を提供するため、内部のクリーンアップが行われました。そしてすでに予告としてマルチプロセッサレンダリングと浮動小数点数によるカラー出力がCVSに追加され、さらにWikiで多くの物が作業中です。
終わりに
要約と去年作成した予測を振り返ってみると、たとえ2004年と比べてよくなくても、Blenderが確実にリリースされることは素晴らしいことだと思います。
まだ巻返しを図るべきものや長きに渡る短所など、やるべきものがたくさんありますが、この年はLSCM UVマッピングのような新しいツールの実装も可能になり、単に競争するだけでなく、並外れたものになりました。
組織化されているとはいえ、プロジェクトとしてはまだ本当に幼く、成長の痛みもなくはないのですが、私たちは確かに習得と成熟をしています。去年の成功はBlenderがオープンソースとして単なるクールな実験だけでなく、非常に効果的な働きをする何かであり、この新しい年、そして以降もそれが続くことでしょう。
自身の個人的な時間を色んな方法でこのプロジェクトへの貢献にささげてくださった皆さん、我らの恐れを知らぬリーダーのTon氏から、プログラマ、文書やチュートリアルの筆者、そしてそれで信じられないような作品を表現したユーザ、熱心なファン、ヘルパーの皆さんにもう一度感謝します。そのエネルギーとすべての熱狂的な活動がBlenderを素晴らしいものにしました。2005年が皆さんにとってよい年でありますように。
-Matt
- 2023年に期待されるプロジェクト (2023年01月12日)
- 2022年のトップ27コミッター (2023年01月03日)
- Ton 氏の BC2022での基調演説(11/18追記) (2022年10月29日)
- Blender Conference 2022始まる (2022年10月27日)
- 数年ぶりに Blender Conference の開催が告知される (2022年04月21日)
- Blender.org と他いくつかのサイトに改ざんの恐れ (2021年03月16日)
- BCON20のお知らせ(とお詫び) (2020年10月16日)
- Blender Foundation 最高責任者の Ton 氏がしばらく療養を宣言 (2020年03月10日)
- 2020-2025のリリースプラン (2020年03月04日)
- Blender.org のサーバーが DDos 攻撃でダウン (2020年01月31日)
投稿された内容の著作権はコメントの投稿者に帰属します。
ログイン
クイックリンク
2021/07/01版
●Blender.org
BlenderFoundation
- Blenderのダウンロード
- 公式チュート等
- 公式マニュアル(和訳)
●ニュース(英文)
BlenderNation
●Blenderコミュニティ
blenderartists.org
●Blender Q&A
- Blender Stack Exchange
●テストビルド
Buildbot(自動生成)
●開発関連
公式開発サイト
Blender開発blog
Blender Wiki
●Blender.org
BlenderFoundation
- Blenderのダウンロード
- 公式チュート等
- 公式マニュアル(和訳)
●ニュース(英文)
BlenderNation
●Blenderコミュニティ
blenderartists.org
●Blender Q&A
- Blender Stack Exchange
●テストビルド
Buildbot(自動生成)
●開発関連
公式開発サイト
Blender開発blog
Blender Wiki