そこで、氏は3Dに関わるクリエイティブな人々が集まるコミュニティを持ち、「非営利団体」である Blender Foundation の出番ではないかと語り、AR や VR などにより、オンラインで共有・協力できるなどの「未来の Blender」を5年のスパンで模索する新たな取り組み「Blender Lab」を発表しました。
しかし、メタバースの後ろにもまだ難関が待ち受けていました…。
■AIについて
ラスボスは「AI」です。多くの人が AI が災厄(ここでは「メタファー」と呼んでいます)をもたらすと主張しており、そんな彼らは Blender のジオメトリノードを使うよう訓練されている AI があると信じているらしいです。しかし氏はそんなものは気にしなくていいといいます。
氏は AI をアーティストのために働き、コントロール可能かつフリーでオープンにアクセスできるツールにすべき、と主張しました。
■The Freesom to Create
2年前に Ton 氏が退院した時期、街はロックダウン中で、氏には考える時間がたくさんあり、氏の遺産とアイデアをスローガンの形で多くの人に伝えたいと思ったそうです。そして次の「3つの自由」が生まれました。
1. Freedom to deploy production software (制作ソフトウェアデプロイの自由) 2. Freedom to apply creative resources (クリエイティブリソース適用の自由) 3. Freedom to participate in the market (マーケット参加の自由)
突然 Ton 氏はハリウッドへの愛を語り始めました。しかしそれは最終的には、もうハリウッドのために Blender がすることはなく、代わりにアドビやオートデスクに面倒を見てもらってほしいという結末になりました(ちなみに今もハリウッド業界とは仕事はしているらしいので、決別宣言というわけでもありません)。
これは裏を返せば、上述の個人や小スタジオでの制作に対象を絞ったともいえます。
■エクステンション・プラットフォーム
最近の「欲しい機能があるならアドオン買え」といった風潮がフリーソフトウェアの理念から逸脱してきているとし、Blender Foundation 管理の新しいアドオンプラットフォーム(Blender Extensions (BE)、extensions.blender.org)の設立を告知しました。