Blender Developers ミーティングノート(190909)
投稿日時 2019年09月10日 | カテゴリ: 開発者ミーティング
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元記事:9 September 2019 - Blender Development / Meeting Notes - Blender Developer Talk
Dalai Felinto 氏の記事の翻訳です(※リンク先は特に断りのない限り英文)。
告知 Buildbot が任意のブランチのビルドに対応しました。開発者はこれを使用して自身のブランチのビルドと全プラットフォームでのテストにパスするかを試すことが可能で、さらにユーザーがテスト可能なブランチを作成できます(ドキュメント)。 (Brecht Van Lommel 氏)
新機能と変更
Eevee ソフトシャドウが再設計され、Render(レンダー)プロパティの ▼Shadow(影)パネル内にある “Use Soft Shadow” オプションで利用可能になりました。これは伝統的なシャドウフィルタリング方法(PCF)と組み合わさり、プログレッシブに影をスムージングします。Exponential(ESM)と Variance Shadow Mapping(VSM)は削除されました(詳細)。(Clément Foucault 氏)
これにより影の精度が向上し、光と影の設定がシンプルになり、ソフトシャドウのパフォーマンスも向上します。 バンプマッピングがもっと Cycles に近い、高精度の結果になるよう変更されました。特にプロシージャルテクスチャによるバンプマッピングが若干パフォーマンスは落ちるものの、大幅に改善されました。
Cycles ディフューズ BSDF によるバンプマッピングでの影の終端のアーティファクトを削減。(Lukas Stockner 氏、Stefan Werner 氏)
シェーダーノード Cycles と Eevee 用のシェーダーノードの改善。(Omar Ahmad 氏) Noise(ノイズ)テクスチャノード:1D、2D、4Dノイズに対応。 Mapping(マッピング)ノード:Location、Rotation、Scale が他のノードとリンク可能な入力ソケットになりました。
ビューポート ビューポートシェーディングが、Cycles でのルック開発に対応するよう変更されました。(Jeroen Bakker 氏)
Rendered(レンダー)モードに、シーンのライトとワールドの代わりに HDRI スタジオライトを使用するオプションが Cycles と Eevee の両方に追加。このモードがルック開発にも使用できるようになりました。 LookDev(ルック開発)モードが Material Preview(マテリアルプレビュー)にリネームされました。このモードはインタラクティブなテクスチャリングと Eevee による高速プレビュー用となる予定です。 HDRI スタジオライトの強さがシェーディングポップオーバー内でコントロール可能に。
ファイルブラウザー File Browser(ファイルブラウザー)がリデザインされました(詳細)。(Julian Eisel 氏、Brian Meisenheimer 氏、William Reynish 氏、Harley Acheson 氏、Andrzej Ambroz 氏)
ファイルブラウザーがもっとスタンダードなレイアウトのフローティングウィンドウになりました。 ビューとフィルターオプションがポップオーバーに。 Importer/exporter(インポーター/エクスポーター)オプションはサイドバーのパネル内に移動。 縦リストビューのインタラクティブカラムヘッダー(訳注:「名前」など) 新規アイコンと更新。 一貫性の向上した、パワフルなマウスとキーボードのショートカット。[Shift]+クリックによる範囲選択や、[Ctrl]+クリックによる選択範囲の拡大など。
リギング ・アーマチュア:ボーンのスケール継承オプション(詳細)。(Alexander Gavrilov 氏)
Full: Inherit Scale(スケールを継承)有効時のように、スケールの全ての影響を継承します。 Fix Shear: 最終的に継承したトランスフォームからせん断を除去します。 Average: 親の体積を表わす均一なスケールを継承します。 None: スケールとせん断を完全に除去します。 None (Legacy): 従来の挙動(後方互換性用)。
・コンストレイント:Copy Rotation(回転コピー)と Copy Transform(トランスフォームコピー)のミックスモードの改善。(Alexander Gavrilov 氏)
Replace(置き換え): オリジナルのトランスフォームをコピーした物で置き換えます。 Add(追加): オイラーの各要素の値を一緒に加算します。 Before Original: コンストレイントターゲットが親であるかのように、コピーしたトランスフォームをオリジナルの前に適用します。 After Original: コンストレイントターゲットが子であるかのように、コピーしたトランスフォームをオリジナルの後に適用します。 ・ドライバー: 回転からスイングとツイストへの分解に対応(詳細)。(Alexander Gavrilov 氏) ・Python API: コンストレイントがオブジェクトとボーンでの move() で順序変更が可能に。(Alexander Gavrilov 氏)
その他 Image(画像)オブジェクトのサイドビューのみ表示するオプション。(Campbell Barton 氏) Grease Pencil (Antonio Vazquez 氏、Charlie Jolly 氏) ・Convert to strokes(ストロークに変換)がポリカーブに対応。 ・未選択オブジェクトをフェードするビューポートオプション。 ・ガイド表示を改良、新しい Isometric オプション。 ユーザーインターフェイス ・Select(選択)ツールを Tweak(長押し)ツールにリネーム。(William Reynish 氏) ・ペイントモードのショートカット:[D]キー(ドローブラシ)、[B]キー(ブラーブラシ)。(William Reynish 氏) ・ビューポートナビゲーションボタンが縦になりました。 Batch rename(バッチリネーム)が正規表現グループに対応。(Jun Mizutani 氏、Campbell Barton 氏)
開発中のプロジェクト (2.81)まだレビュー候補のグリースペンシルのパッチがあります(D5688、D5707)。(Antonioya 氏、Brecht Van Lommel 氏) (2.81)追加の可能性のある UV パッチ。(Sebastian Parborg 氏、Phil Gosh 氏、Brecht Van Lommel 氏) (2.81)追加の可能性のある DNA デフォルトパッチ(D4500)。(Campbell Barton 氏、Brecht Van Lommel 氏) Add-ons ・add-ons リポジトリを掃除(T63750)。(Brendon Murphy 氏) ・X3D IO をコアチームからもう保守されていないため、コミュニティサポートに移動。 ・簡単にいうと、保守者なし=エントリーなし。 ・この件に問題があれば、上の項目を見てからどうぞ。 Python の frame change ハンドラでのクラッシュに取組中で、内部設計をいくつか再設計する必要があります(T60094)。(Sergey Sharybin 氏、Brecht Van Lommel 氏)
次のミーティング 次のオンラインミーティングは9月16日16:00(UTC、JST では17日1:00)です。blender.chat の #blender-coders で行われる予定です(詳細)。
ウィークリーレポート Bastien 氏Brecht 氏Campbell 氏Clément 氏DalaiGermano 氏Jacques 氏Jeroen 氏Julian 氏Nathan 氏Philipp 氏Sebastian 氏Sergey 氏Sybren 氏
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