Blender Conference 2018: Ton氏の基調演説
投稿日時 2018年10月29日 | カテゴリ: Blender.org
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需要があるかどうかわかりませんが、今年は何とか観られたので、ある程度解説していきます。
●Blender Conference の歴史 2002年、Blender がオープンソースになった年に Conference が始まり、2009年から Blender Conference が現在の De Balie で行われるようになった…というお話ですが、まあとりあえず歴史ある集まりだということです。
●ウォーミングアップ お次はいつもの。Ton氏が参加者に簡単なアンケートをします。 国別のユーザー数の統計情報を参考に、20位から各国の参加者に呼びかけています。
ちなみに表示されなかった10位以降は次の通り。なお、フランスは Blender を採用するアニメーションスタジオが一番多い国だそうです。 10位:インドネシア、9位:カナダ、8位:日本、7位:フランス、6位:ロシア、5位:ブラジル、4位:UK、2位:インド、1位:US。今年は日本人…というか、中国人もいなかった模様です。
次は職業。最初がサイエンティストとかなかなか興味深いです。残りは生徒、教育関係者、建築家、デザイナー、アニメーター、モデラー、SFX、テクスチャリング/ライティング、ゲーム業界…など。
次は一番大事なことと称して、左クリックで選択してる人を訊いていました。これはこちらの記事の「左クリック選択用キーマップ」についての調査だと思われます(母数めっちゃ少ないですが)。 最後に何度目の参加かを訊いて Warming up セクションは終了です。
●去年のプロジェクト 去年のプロジェクトとして、2.79と、その機能のハイライトとしてデノイズ、色管理、OpenCL 対応の最適化などを紹介していました。
●2.8 そして期待のBlender 2.8。Code Quest 2.8(英文)の話や、現状など。詳しくはこちらの記事をお読みください。
2.8の主な機能の紹介。
Code Quest。ロケット型USBトークンの購入という形でクラウドファンドを行い、開発者をオランダに集めて2.8の開発を進めました。
Shader to RGB ノード。NPR に使用するそうです(Eevee のみ動作)。
ノードシステムによるパーティクルアニメーション。ただし残念ながら2.81に順延予定です。
●ベンチマーク こちら(英文)でダウンロードできるベンチマークツールと、ベンチマークを投稿・閲覧できる、opendata.blender.org の紹介。 ベンチマークツールは UI が Blender 2.8、レンダラー部が2.79のハイブリッドとなっており、結果と機器情報などを収集し、上記サイトで匿名化された情報公開を行っているとのこと。
●Developer Fund と DevFund2.0 Blender の開発者ファンドと、最近追加された「DevFund 2.0(英文)」の紹介。DevFund2.0では課…いや募金額によって、(仮想の)バッジが貰えるとのこと。
ちなみに木の絵の部分は、BA のスレッド(英文)によると「Blender は古い木のような物で、幹があり、枝があり、葉があり、深く根ざした根がある。水や栄養、エコシステムが必要だ」という趣旨だそうです。
その後開発の流れの紹介や、FAQに対する答えなどが続きますが、ここでは割愛。
後は参加者への注意が続いて終了です。
前年度や最近のニュースを振り返った話題が中心なので、あまり目新らしさはなかったのですが、国別のユーザー数についてはなかなか興味深かったです。
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