Blender Code Quest Log #03 - BIとBGE最後の日
投稿日時 2018年05月07日 | カテゴリ: Blender.org
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遅ればせながら、Code Questのレポートの紹介です。
Pablo 氏「何かタスクが作成されたと聞いて」 Dalai 氏「ちょっとうまく読めないんだ、ズームアップしたら読めるかも」 Pablo 氏「それじゃあ…ああ…なんてことだ…」
Code Quest の第三週は忙しく、その中でも大きな話題は Blender 内部レンダー(Blender Internal、通称 BI )と、Blender Game Engine(BGE)の削除でした(なお、2.8では前者は Eevee によってとって代わられる予定です)。
月曜日。みんなが見守る中、Dalai 氏がBGEの削除のコミットを用意・実行。
エディターリストからは削除されましたが、[Shift]+[F2]キー(ロジックエディター表示)を押すとUIの定義ファイルで問題が発生してエラー。
両方とも Blender の深部まで入り込んだ重要な部分なので、削除も一筋縄ではいきませんが、Blender 2.8と将来の Blender のためには削除はしないといけません。 何よりこの削除により、新機能追加の自由度が上がり、保守されていないコードについて考えなくて済むという利点が生まれます。
ちょうど10年前、「Yo! Frankie」開発により、Blenderには GLSL やノーマルマップ、シャドウなど新機能や改良がおこなわれました。
そして次の被害者(?)は Blender Internal。 削除実行前にオリジナル作者である Ton 氏に心中を語ってもらったところ「まだわからない」そりゃそうだ…。
コミットの文章を書く Ton 氏。コミット内容自体は Brecht 氏によるもの。
[Enter]キーを押す Ton 氏。
削除されました。
削除直後の Ton 氏。まあ心臓に悪いですな。 そして「何てことしたんだ!」となじられる Ton。(笑) しかしここで「BIとBGEがなくなり、Blender は確かに大幅に速く・小さくなった」と語るところを見るに、とっくにいうことは決めていた模様。 何はともあれ、お疲れ様でした。
とまあ、レポーターの Pablo 氏も BI には思い入れがあり、氏は BI レンダリングのマグカップを持ち歩いているそうです。
削除以外にも新機能があります。まずは Yoshua 氏によるタイムラインでのキーフレーム移動機能。とはいっても実はタイムラインエディター自体が削除され、代わりにドープシートのサブモードになったのです。
他にも UI やEevee、
ワークベンチエンジン、スタティックオーバーライドなどの更新もあり、充実していたとのこと。
この後アイスの時間だったり、「Lekkarizer」なる食べ物をおいしく(Lekker)する機械(要はパニーニ作成マシン)が導入されますが割愛。
と開発者たちが2Fで作業している間、1Fは工事中で、すべて Blender 用のスペースになるそうです。
金曜日はライブストリーミングで Pablo 氏は Dalai 氏とコミュニティからの質問に答えていたそうで、これからもまた行う予定とのこと。
そして Pablo 氏はこのように開発の内部がオープンになった事例は初めてではないかと語り、他のオープンソース開発ではどうなっているのか興味があるそうです。
なお、あとひと月で Spring チームが来て、制作には当然 Blender が使用されるそうです。そこでまた多数の問題が出てきて忙しくなりそうだとのこと。
長くなってしまったので最後に少しだけ。 かの Agent 327が webby awardに入賞したそうです。おめでとう!
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