Blender Code Quest Log #02 - チームの紹介

投稿日時 2018年04月30日 | カテゴリ: Blender.org

 Code Questのレポートの紹介です。



 ようやく鍵が閉められるようになった Blender Institute。



 今日も Ton がアイスクリームを持ってきました。
 Pablo 氏はウィークデーの5日間のうちの2日しかアイスを食べていないので OK というよくわからないフォローをしつつ、現状を紹介していきます。



 開発者たちは先日のミーティングを元に、ドキュメントを執筆中で、議論を重ねた結果、多くのことがより明確になったとのこと。



 Blender への新機能追加以外にも、コードのクリーニングや、次の10年間に対する準備も行われており、OpenGL のバージョンアップが必要になったのもそのためと説明しています。この中には BI や BGE のようにあまり保守されなくなってしまった部分の代替も含まれています。



 また、小さなプレゼンテーションをチームに披露し、各自プロジェクトの現状や進行状況を把握できるようにしており、Code Quest でも同様のことを計画しているとのこと。



 Blender 2.8の UI はより視認性とアクセス性を向上する予定で、これに特化した「Liquar Blender」なるトピックを別に立ち上げるそうです。




 ここからは各メンバーの紹介となります。


●Brecht 氏




 このメンバーの中で古参の一人で、そしてもちろん Cycles のオリジナル開発者でもあります。Big Buck Bunny あたりから BI レンダーの改良に参加し、その経験が Cycles の開発に至ったとのこと。
 Code Quest ではキープレイヤーだそうです。


●Bastien 氏




 Blender の様々な領域で活動しており、デバッグや UI 翻訳の保守もしています。
 Code Quest ではアセット管理とスタテックオーバーライド(旧プロクシシステムの置換)に注力しています。


●Campbell 氏




 氏も様々なツールを開発してきた古参の一人です。
 Code Quest では UI やツールシステム、各ツールの連携、オブジェクト編集などを行っているとのこと。


●Clement 氏




 Eevee の中心人物で、Code Quest ではワークベンチエンジンと OpenGL 、それらに関するヘルプをしているそうです。


●Dalai 氏




 開発者ミーティングでもおなじみで、Code Quest ではプロジェクトマネージャーとして、プロジェクトのすべてに気を配っているとのこと。ちなみに#1の序盤で Pablo 氏と漫才してた人です。


●Jeroen 氏




 主にコンポジターの作業をしており、Code Quest ではワークベンチエンジンが役割だそうです。


●Joshua 氏




 Blender 2.5で「Animation Everywhere」の立役者で、Grease Pencil のオリジナル作者でもあります。アニメーション以外にも多数の領域にかかわっており、この Code Quest ではアニメーションシステムを担当しています。余談ですがレポーターの Pablo 氏が会いたいと思っていたとのこと。


●Julien 氏





 ウイジェットなどの UI の作業をしており、ノードエディターで二つのノード間にノードを挿入する際にスペースを空ける機能が氏の成果の一つです。Code Quest でもユーザーインターフェイスを担当しています。


●Sybren 氏




 Alembic や Bastien 氏と共同でクラウド関連のマルチスレッド化などを行っており、かの「Fracture モディファイアー」の作者でもあります。Code Quest でも Alembic、物理演算、Blender Cloud を担当しています。


●Willliam 氏




 かつては Big Buck Bunny や Sintel でアーティストとして参加していましたが、2003年には Blender UI や履歴のモックアップも作成するなどを経て、今はユーザーインターフェイスデザイナーとしてフルタイムで働いています。
 Code Quest でも UI とユーザーエクスペリエンスを担当しており、他の開発者と話し合い、UI の一貫性を保つようにしているとのこと。


●Pablo 氏




 氏も元々アーティストとしてオープンムービー(Caminandes)に参加している、古株の一人です。Code Quest ではコミュニケーション係としてコミュニティとの仲介や、フィードバック、上記の William 氏と共にユーザーインターフェイスとユーザーエクスペリエンスのデザインに関わっています。


●Ton 氏




 いわずと知れたオリジナルの Blender 作者であり、Blender Foundation CEO。Blender の行くべき道を示す重要人物です。決してアイスを配るおっちゃんではありません。
 Blender 3.0とアニメーション2020プロジェクトのことも構想中とのこと。


●Sergey 氏




 「ロシアの博士」と紹介される氏は実際に博士号を持つ、Blender Foundation のフルタイム勤務メンバーの一人で、モーショントラッキングや Cycles のコンポジター、OpenSubdiv 導入を始め、多数の領域で作業をしています。Bug Tracker でよく目にすることも多いでしょう。
 2.8および Code Quest では Dependency Graph(依存グラフ)、Cycles の担当とのこと。特に前者は地味ながら最重要かつ最難関の部分であり、ツールやアニメーションに必要不可欠な物です。




Blender.jpにて更に多くのニュース記事をよむことができます
https://blender.jp

このニュース記事が掲載されているURL:
https://blender.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=4049