Blender 2.8 Code Quest 開始

投稿日時 2018年02月14日 | カテゴリ: Blender.org

 Blender Foundation がイベント「Blender 2.8 Code Quest」を開始しました。
 これは2.8の開発を効率化すべく、現在の開発陣をアムステルダムに集める資金を募るためのもので、具体的にはロケット型のUSBメモリを販売する形で行います。
https://www.blender.org/2-8/quest/

 なお、本日(日本時で2月14日23:00)に、Blender Foundation の CEO である Ton Roosendaal 氏による Q&A がライブストリーミングで放映される予定です。


目標


 上記のBlender.org のイベントページには、以下の目標が挙げられています。

  • Blender 2.80 beta
    Code Quest のメインターゲットは Blender 2.8 をベータリリースすることです。2018年後半を予想しています。

  • Blender “101”
    特定の用途のユーザー用のシンプルなコンフィグレーション。詳細は developers blog(英文)にて

  • SIGGRAPH のショーケース
    最大のコンピューターグラフィックスのカンファレンスは Blender を業界に披露するのに完璧な場所です。8月のバンクーバーに場所を取ります





  • 実現に向けて


     現在、Blender 2.8に取り組むコアの開発陣は世界中の複数の大陸に散らばっており、お互いにチャットやメールによってオンラインで連絡を取り合っています。

     しかし、Blender 2.8プロジェクトのメインテーマである「ワークフロー」を実現するには多数のアーキテクスチャの変更が必要不可欠であり、このような方法では効率が落ちることもあるとのこと。

     さらにこのプロジェクトは完成まで2、3年かかることがわかっており、勢いを持続するためにはあまり長期間かけるべきではない、としています。

     そこで、コアの開発陣をアムステルダムの Blender Insititute に集め、一緒に開発しよう、というのがこのイベントの狙いの一つです。

     その期間は最低3か月間を予定しており、この中にはUI デザインとユーザビリティのフィードバックを提供する時間も含まれているとのこと。これにより、十分に注意を払って問題に取り組むことが可能になるそうです。


    費用と資金調達


     呼び集められた開発者は費用と全旅費の返還、住居の手配を受け、さらに皆が一同に集まり作業できるよう、大きなオフィスが提供される予定です。

     Blender Institute チームがコミュニケーション(Web、宣材、ソーシャルメディア)の支援と、イベント期間中のすべての後方支援をカバーし、トータルの Code Quest の費用は200-250K USD(約2152万?2690万円、1ドル107.6円換算)ぐらいになるそうです。

     その資金の一部を、Blender Store での、Blender ブランドのロケット型 USB メモリの販売という形でユーザーからの支援を受けます。これは1つ$39(34ユーロ。約4196円)で、8GBのメモリの中には Eevee のデモファイルや Blender オープンムービーなどが収録される予定です。

     そして1000個のロケットで Code Quest を発進(Launch)できるそうで、そのメーターがページ内に設置されています。なお、1000を超えた後でも受け付けは継続し、その場合より多くの人を集められ、集まる期間も長くなるとのこと。

     ちなみに上記の$39は割引価格で、3月1日以降は10ユーロ高くなります。
     ロケットは4月に発送される予定で、送料は一律$5.9のようです。購入は下記 URL からどうぞ。
    https://store.blender.org/product/blender-2-8-code-quest-rocket/

     また、他にも企業向けのスポンサーも募集しているそうです。


    終わりに


     すでに記事を書いている時点で450近くのロケットが販売されています。この分では目標は達成されそうですが、以前から Blender を何らかの形で支援してみたい、と思っている方にはいい機会だと思います。もちろん、Blender 2.8が楽しみな方も。
     Paypal での支払いが利用できますので、クレジットカードの利用に不安のある人も安心だと思います。



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