2.8ワークフローワークショップのハイライト

投稿日時 2016年12月02日 | カテゴリ: Blender.org

元記事:Highlights of Workflow Workshop | Blender Code

ton氏による記事の翻訳です。
Blender Institute は2.8のデザインとターゲットについて、コーダー・アーティストでワークショップを3日間行いました。12人のブレインによる、ユーザビリティとテクニカルコンセプトのあらゆる角度からの精査は、極めて有益なこととなりました。

現在、チームはすべてのメモとデザインを集めており、もうすぐ皆さんに大量の報告を作成する予定です。いくつかのドキュメントはこの code.blender.org サイトに、大半は wiki.blender.org に登場するでしょう。

うれしくも、私(ton氏)は、私たちが提示するすべてについて合意したと発表することができます。

私たちが2.5で開始したこととうまく一致しており、明確な目標と方向を持つことは非常にいいことです! もちろん、私たちは Blender に関与するすべての人による公的なレビューや、ハイレベルなサポートを期待しています。

非常に詳細なドキュメントがレビューと承認が行われている間、私は皆さんとこの短い要約でそのハイライトを共有したいと思います。





Blender 2.5のコンセプト


  • 2.5のオリジナルドキュメントの設計思想が再確認され、今でも有効であると認められました。

  • (ビュー設定などの)設定用の一時的なポップアップの使用をもっと多くすることが提案されました。これは非常に長いプロパティパネルのリストが綺麗になります。

  • 新しいウィジェットやマニピュレーターを使用するツールを表示する新しいツールバーの使用により、選択ツールの順番は維持可能です。目標は大半のオペレーターに「Redo(やり直し)」オペレーターをエディター内のウイジェットとしてつけ、ユーザーが操作をもっと効率的に調整できるようにし、さらに Spin(スピン)、Duplicate(複製)、Extrude(押し出し)、Knife(ナイフ)などがこの方法で動作できるようにすることです。



  • レイヤー


  • Scene Object のリストは、Object Collection の階層リストになる予定です。各 Collection には他の Collection を入れることができ、好きな Object を好きなだけ入れられます。Object は複数の Collection に入れることができます。

  • この時、新しい Layer は、Scene Collection を使用(指)し、何を標示するか、編集可能にするか、設定(描画タイプ、マテリアルなど)をオーバーライドするかを決めます。この方法では、同じ Collection を使用しつつ、違う表示・レンダー設定を持つ Layer を設定可能です。

  • これらの Layer は、(ビューを含む)全エディターとレンダーエンジン、コンポジターから使用される予定です。

  • Blender の Object Mode(オブジェクトモード)と Edit Mode(編集モード)は特別な描画エンジンとしてコーディングされ、ビュー描画・レンダリング自身の一番上に合成される予定です。



  • ワークフロー


  • 「ワークスペース」を定義することのできる新しい設定ファイル。これはウィンドウのトップヘッダ―のタブとして利用可能になる予定です。各ワークスペースは複数のレイアウト(旧名「スクリーン」)を格納可能で、表示パネルやツール、メニュー、アクティブアドオン、ショートカットのフィルタリングや変更が可能になるでしょう。

  • Blender のスクリーン(レイアウト)はメニュー、アクティブシーン、アクティブモード、アクティブレイヤー用のデフォルトのトップバーを持ちます。シーン、モード、アクティブレイヤーはワークスペース内の全エディター「グローバル」となる予定です。

  • もっと詳細なワークフローの設定も、テンプレートファイル(デフォルトアセットやプリミティブのセット)とプロジェクトファイル(ファイルパスや Web 設定のような、プロジェクト毎に定義が必要な設定)によって可能になるでしょう。

  • マウスやペン、タブレット、タッチパッドなどの入力デバイス用の、いくつかの低レベルの入力「キーマップ」が提供されることについても特別な注意が払われる予定です。
    これらはハードウェア構成と設定(左ボタン選択、右ボタン選択)を元に選択されるでしょう。その上には、すべての基本的な操作用の、強い(もっと最小限の)デフォルトショートカットキーマップを一つ作ります。



  • テクニカルデザイン


  • 各レイヤーは専用の依存グラフを持ちます。

  • オーバーライドは静的な物(開始・ロード時)または動的な物(アニメーション化)が可能です。

  • オーバーライドは二つのタイプがあります。値(色など)を置き換えるタイプと、リスト(モディファイアー、コンストレイントなど)からアイテムを追加・削除するタイプです。

  • パーティクルとヘアーシステムは元に戻しますが、専用のプリミティブになる予定です。完全な案は近日公開します。


  • 参加者はコーダーとアーティスト・貢献者による、非常に多様的なグループでした。

    Pablo Vazquez 氏、Julian Eisel 氏、Pawe? ?yczkowski 氏、Daniel Lara 氏、Sebastian Koenig 氏、Bastien Montagne 氏、Brecht van Lommel 氏、Mike Pan 氏、Sergey Sharybin 氏、Dalai Felinto 氏、Ton Roosendaal と、リモートで Jonathan Williamson 氏。

    Ton Roosendaal

    2016年12月1日





    Blender.jpにて更に多くのニュース記事をよむことができます
    https://blender.jp

    このニュース記事が掲載されているURL:
    https://blender.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=3913