Blender & 3Dプリンタ解説本 2冊レビュー

投稿日時 2014年05月01日 | カテゴリ: Blender関連書籍紹介

最近、立て続けに発売された、Blenderと3Dプリンタの本。

Benjaminさん著「3DCG & 3Dプリンタで作ろう! オリジナル・フィギュア」
yam yamさん著「はじめてのBlender [3Dプリンタ編]」

2冊を購入して読んだのでレビューです。
まず、Benjaminさん著「3DCG & 3Dプリンタで作ろう! オリジナル・フィギュア」
B5・248ページ・オールカラー・CD-ROM付属
本体2,800円+税

ざっくりと言ってしまうと、
「Blenderのモデリング本」です。
BenjaminさんのHPには、
「無料の3DCGソフトを使用して3Dプリンタで出力可能なオリジナル・フィギュアのデジタル原型を制作するガイドブック」
と書いてありますが、その通りです。

Blender、Makehuman、netFabb Studio Basic、Unity等の使い方を解説してありますが、
Blenderにデータを渡したりするため等の必要最小限度の説明だけであり、MakehumanやUnityが使えるようになるわけではありません。全て、Blenderで制作するための補助です。
そして、3Dプリンタの事については、
「因みに、本書は3Dプリンタで出力するためのフィギュアのデジタル原型制作を解説しているもので、3Dプリンタの解説本ではございませんので、ご注意ください。」
と書いてあるとおり、ほぼ何も書いてありません。
BenjaminさんのHPでこの説明を読まずに表紙だけ見て買った人は、肩すかしを食らうと思います。
(^_^;

これはBenjaminさんが悪いのではなく、本の装丁にでかでかと「3Dプリンタ!」と書いてあるのが誤解を招くんじゃないんでしょうか。
3Dプリンタはブームですが、それに乗っかろうとしてる出版社の思惑がちらほら見えるような・・・



次は、yam yamさん著「はじめてのBlender [3Dプリンタ編]」
A5・192ページ・モノクロ 本体2,300円+税

こちらは、著者のyamyamさんが、実際に3Dプリンタを組み立ててモデルの出力を行っているので、その中で得られたコツが、本の中に散りばめられてます。
出力に向いていない形状の説明や、その対処法、失敗例の掲載(これ重要)、キーホルダーやペン立てなど、実際に使える物を制作例としておられるので、そのまま真似をしても実用的だと思います。

モデリングだけなら「3DCG & 3Dプリンタで作ろう! オリジナル・フィギュア」でも参考になると思いますが、
もっと3Dプリンタでの実制作に近い解説本を、とご希望の方には「はじめてのBlender [3Dプリンタ編]」をお勧めします。


以上、3Dプリンタを持っていない、永遠の初心者のレビューでした。(^o^;



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