Blenderベースの新しい GPU レンダラ、Cycles

投稿日時 2011年04月29日 | カテゴリ: YafRay(&外部レンダラ)

BlenderNation の記事によると、かの Brecht氏の手による GPU レンダラ、Cycles のソースコードが公開されているとのこと。すでに Graphicall.org にビルドも上がっている模様です。(5/10:新しいGraphicall.orgへのURLに変更)

以下は Brecht氏による、Modernizing Shading and Rendering | Blender Codeの記事からの引用です。



5月、僕は Blender Institute で再び働き始めることになりました。保守やバグ修正、リリース作業などの傍ら、僕の大きな目標は、シェーディングとレンダーシステムの近代化です。まだ僕たちはちゃんとした計画を立ててはいませんが、以下が僕の大体の構想です。



まず、シェーディングシステムの改善が必要です。このようなシステムはノードベースにし、アーティストたちに完全な柔軟性を与え、外部レンダーエンジンの拡張も、自身のノードの追加で行えるようにすべきだと思っています。一方、マテリアルのシンプル化と、グローバルイルミネーションのサポートのため、これを物理ベースにすべきでしょう。UVマッピングとテクスチャリングのワークフローのような解決が必要な問題もあります。正しい設計を得るため、僕たちは今後数か月にわたり、Blender ユーザたちや外部エンジンの開発者たちの力を借りて、設計を行うつもりです。

また、内部レンダリングエンジンは老朽化が目立ち始めているという問題があります。Sintelプロジェクト以前、そして最中、僕はリファクタリングと改良を進めてきましたが、単純にそれは困難すぎることだとわかり、この時に僕はモダンなレンダーエンジンにすべきだと考えたのです。

僕はリアリズムの達成を目的としたレンダーエンジンと、と、完全にプログラマブルかつカスタマイズ可能な Renderman スタイルのエンジンの間に、まだ「小さなスタジオ」用プロダクションレンダーエンジンの分野が空いていると考えています。ここ数か月間、僕はこの分野に合うと思われる新しいエンジン(コードネーム Cycles)の作業をしてきました。以下はそのプレビューです(訳注:上の動画を参照)。

Cycles のソースコードは1〜2週間中にリリースする予定です。まだすべきことがたくさんあり、統合と機能の完成には時間がかかるでしょう。Cycles は現在外部エンジンアドオンとして動作しているものの、Blender を大幅に改造する必要があります。

LuxRender、Aqsis、Yafaray、Mitsubaなど、アクティブなオープンソースレンダーエンジンはたくさんあり、これらをもっとうまく統合できるよう、僕たちがまだ Blender 側にできることはたくさんあります。これらの他のレンダーエンジンも、シェーディングシステムとレンダーAPI に行われる作業から恩恵をうけるでしょう。

もちろん、Blender 内部レンダラの開発を続けたい開発者たちもいると思われますし、すぐさま捨てさるつもりもありません。

いずれにせよ、僕は戻れたことに、そしてこの先エキサイティングな時がやってくることがうれしいです。

Brecht.





Blender.jpにて更に多くのニュース記事をよむことができます
https://blender.jp

このニュース記事が掲載されているURL:
https://blender.jp/modules/news/index.php?page=article&storyid=3402