Matt Ebb氏が Blender のフルタイム勤務から離職

投稿日時 2010年07月09日 | カテゴリ: コミュニティ・話題

元記事:Matt Ebb leaves full-time Blender development - BlenderNation

B@rt氏による記事です。

秘密の資金援助の後、Blender Foundation は開発者/アーティストである Matt Ebb氏を雇うことができました。そして8ヶ月後の今、Matt氏は Blender の開発から退く考えを明らかにしました(これは彼が Blender の開発の作業を一切しなくなるという意味ではありません)。

今まで私は彼の作業をあまり目にすることはなかったため、私は彼にもっと彼がしていることを話すよう勧めました。Blender の開発に伴なう複雑さとハードワークのいくつかが浮き彫りとなり、興味深い読み物となっています。

Matt氏のすべての支援に感謝します! きっと皆がさびしがるでしょう(でも、また君を見かけることになると思っています)。

更新:このシチュエーションにより適したタイトルと説明に変更。

Matt氏曰く、



去年の11月、Blender 2.5の開発のスピードアップのため、私は(資金は太っ腹な匿名のスポンサーからの資金で)Blender Foundation に雇われ、ここシドニーの家で働いていました。8ヶ月たち、私はこれを終わりにすることにしました。

このプロジェクトの最初の計画は、2.5リリースで実装され始めた機構と機能の最初の完成と、その後に追って UI 関連の作業を追加することで、こちらは2.5の開発中に計画・要望されていたものの、まだ実装されていません。

私は手始めに古いツールの復活や、キーマップ UI の改良、カラーピッカー、ブラシ・システム、アニメーションシステムの作業、ペイントUI、RNA・オペレータ・ノーティファイアのクリーンアップ、スプラッシュスクリーンのような、様々な小さめの機能の実装と改善に着手しました。
これに加え、2.5のリリースノートの執筆や他のボランティアのプログラマたちのサポートのような仕事も他にありました。明らかに急ぎの仕事だったことの一つが、規則的に入ってくるバグ報告で、これは対処が必要でした。

最初のスケジュールについて思うに、私は必要なバグ修正量を低く見積もっていました。Alpha 0がリリースされ、人々は2.5を(Durian チームを含め)もっと現実的な場面で使用し始めており、報告されるバグもますます増えていきました。
また、2.5の新バージョンということで、人々は Blender を新たに批判的な眼で見ていました ― 最近報告されたバグのいくつかは、旧バージョンの Blender にも存在するものでした。まあ、これはいいことなんですが! この継続的なコミュニティの参加は素晴らしく、その結果、そして今後も、皆にとっていい Blender となることでしょう。

最初、快適なバグ退治環境を得るのにかなりの時間を費やしました。Blender は多数の別々の機能に及ぶ、多数の別々のプログラマによって書かれた、非常に大きなコードベースを持っています。ユーザとして Blender のすべての領域について完全に精通することすら大変なのに、さらにそのすべての背後にあるコードを一人で理解するのなんてとんでもないです。

この仕事の開始時点で、私はこのコードベースにはだいたい慣れてはいましたが、Blender の多くの領域(と、新しい2.5のアーキテクチャ)についてはまだあまり慣れていませんでした。特に最初はバグの修正時、問題を見つけて解決するために、不慣れなコードを読んでその動作を知るのによく数時間を費やしていました。時がたつにつれ、これは改善されましたが ― ここで修正に費やした時間はだいたい350時間、原因究明はもっとかかっています。
それでも、想像していたより多くのバグがありましたが、後で考えれば、大量の新しいコードの追加に関して、私たちにはまだまだ改善の余地があるんじゃないかと思います。
例えば、巨大な新しい RNA システムのいくつかのエリアでは、実際、私はほんの少しのバグしか見ていません。このことは本当に素晴らしいことです。

私の責務の一部として、BugTracker と、入ってくる報告の管理もありました ― 人々に再現できるテストファイルを口うるさく求め、報告を検証し、報告者とともに問題を突き止め、報告の指定、削除、閉鎖、移動をします。私はこのトラッカーで出会った、自分の環境での報告の解明と検証で大きく貢献して下さった非プログラマの何人かの常連のユーザの方々にここで大きく「感謝」したいと思います。

これは華々しい仕事ではありませんが、非常に重要で役立つことであり、すべてのユーザが簡単に参加できることでもあります。わかりやすい文章で再現しやすい報告をテストファイルとともに送ってくださった皆さんにも感謝します。報告がすばやく修正される一番いい方法は、報告する際に報告ガイドラインに従うことです ― これはユーザにとって、問題の追跡に数時間を費やしがちなプログラマたちを最小限の労力で助けられる、全く正しい方法です。

先月ぐらいに Diego Borghetti 氏がチームに参加され、私はトラッカーの業務から少し開放されました。そして、インタラクションプリセット、プログレスインジケータつきジョブシステムのマルチスレッド化の作業を少し、ノンブロッキングレポートシステム UI の改良、また、皆さんのシステム上での Blender のインストール方法の変更の下地作りなどのような、2.5 Beta前のロードマップ上の ToDo アイテムを少しだけ作業できました。
結局、私はラジアルメニューや汎用マニピュレータのような、UI 機能の開発にもっと時間を費やしたかったのですが、これらの機能や将来のその他新機能を構築するためのいい土台として、Blender を安定した、信頼できる状態にすることに集中することが、さらにもっと重要なことだったのでした。

私はこの機会を与えてくださった私たちのスポンサーと Blender Foundation(Ton)に感謝したいと思います。また、Brecht氏や Campbell氏、その他 Durian のフルタイム開発者たち、そしてボランティアコミュニティにも感謝します。興味深い体験でしたが、私にとって今は踏ん切りをつける時なのです ― もっと通常のクリエイティブな制作作業に戻りたいと思います。また、他の領域での新しいスキルの開発や、個人的なプロジェクトの作業もしたいと思っています。これからも面白いことがあることを祈っています!




Mattさんへ。おつかれさまでした。
こんごのアーティストとしてのかつやくにきたいしています。



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