Durian プロジェクトでの最近の2.5の開発の更新

投稿日時 2009年10月31日 | カテゴリ: Blender.org

Durian ブログの2.5機能の追加の記録をいくつか紹介していきます。
元記事:Durian ≫ Blog Archive ≫ Development Update #1

私たちの計画は、大きな機能以外についても、定期的な開発の更新、作業内容の要約を行うことです。先週と今週は、Blender 2.5のバグ修正を中心に行ってきました。ここのアーティストはすでに Blender 2.5をモデリング、シェーディング、ライティング、リギング、アニメーション、動画編集に使用しています。Peach プロジェクトでは、最初の週はあまり Blender を使用しておらず、更にその時は安定版からスタートしています。そのため、バグと小さな機能リクエストがアーティストたちからすぐさま帰ってくるという結果になっていました。

ここではバグ報告をリストアップするのではなく、代わりに私たちのバグリストの写真をお見せします。また、いくつかの場所でも SVN コミットを追跡できます。例えば Blender ProjectCampbell氏のコミットBrecht のコミット




campbell氏のバグノート


brecht氏のバグノート


バグ報告の傍ら、私はキー設定の作業もしています。現在キーマップが保存でき、違うキー設定の作成もできます。そのため、2.5改訂バージョンの、従来の2.4バージョン、他の3Dアプリケーションから乗り換えもしくは同時に使う人のための、似たキーマップバージョンを持つことができます。

これは Durian では重要な機能ではありませんが、2.5に上手く適合するかをあまり心配せずに2.4xのツールを復活させられるという自由が与えられます。この方法でアーティストたちは2.4xのショートカットを今も使用でき、私たちは UIデザイナーが2.5キー設定を刷新する作業中であっても、新しい設計に適合するかどうかを気兼ねすることなく、そのキー設定に機能を復活させることができます。

Campbell氏はほとんどバグ修正と2.5に欠けている機能の復活の作業をされていますが、Edge の Curve への変換、パターン選択ツール、Transfrom やボタンのドラッグ時にマウスがスクリーンサイズに制限されるのを防ぐ、実験的なマウス Grab オプションも追加されています。

Brecht.




元記事:Durian ≫ Blog Archive ≫ Development Update #2

ここ2週間、2.5ではバグ修正と機能の復活にほとんどの時間が割かれていますが、いくつかの新機能も追加されています。それについて少しお話しましょう。

Campbell氏と Martin氏は、マニピュレータの Gimbal モードについて作業されました。これは実際のそれぞれのオイラー軸がどこにあるのかを見ることができ、その軸に対応する一つの f-curve のみを編集することができます。また、ジンバルロックに陥った時、それが上手く視覚化されます。



ジンバルロックが近いBone


作業は ShapeKey の編集用ユーザインターフェイスへに入りました。ワークフローをより効率的にすることに目的としているため、2.4xに比べてクリックやモード変更、手動操作を少なくすることが必要とされています。現在、現存の物とブレンドした新しい ShapeKey の作成や、ShapeKey の反転、ブレンディングを適用しながらの ShapeKey の編集、そして EditMode での ShapkeKey の切り替えが可能になっています。更に、ShapeKey リストがそれぞれの編集可能な値を表示するようになり、そのリストのスクロールとリサイズができるようになっています。ShapeKey は並べ替えができ、違うシェイプを実験するために、すばやくウェイトを削除することができます。

Autosave も2.5に復活し、2.4xで問題のあった、ライブラリリンクされたファイルも正しく動作するようになりました。これは Blender がクラッシュした際にアーティストの作品を救済するのに役立つでしょう。

現在、基本的な Deep Shadow マップの実装が SVN にあります。そんなに先進的な機能ではないのですが、安定した動作をします。これは主に Hair のレンダリングにとって重要な機能です。現時点で Material 毎に指定されたアルファ値を使用した影の透過をサポートしており、同程度のマルチサンプル Buffer Shadow に比べ、メモリ使用量が少ないです。以下にアルファ値がどれだけ光を通すことができるかを示す誇張したサンプルがあります。




アルファなしの Classical Buf Shadow


アルファ付 Deep Shadow


さらに、Nicholas氏が、Sculptの内部コードの改良という素晴らしい仕事をされています。これは現在、BVH(Bounding Volume Hierarchies: 境界ボリューム階層)を Sculpt と再描画コードに使用し、もうストロークの Draw 時に Mesh 全体を無駄に走査したりしないようにしています。私(訳注:Brecht氏)ももうすぐ Sculpt について作業を開始し、主にパフォーマンスとメモリ使用を重視する予定です。

興味ある開発者のために、機能のウィッシュリストが常に更新されていますので、是非チェックしてみて下さい。また、この2.5のリストには開発者が選択できる項目がたくさんあります。いくつかの機能については、Blender 開発の経験者でなくても実現可能と私たちは考えています。以下にその一例をあげます(詳細は Web ページをご覧下さい)。

・ノードリンクの接続をもっと効果的にする
・Sequencer の Strip の選択、移動、スナップ…の改良
・[Ctrl]+[L]、Link Selected の復活
・ObjectMode での Proportional editing(訳注:下記参照)

Brecht.

更新
Martin Poirier氏のおかげで、Object の Proportional 編集モードがリビジョン 24185で追加されました。





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