Google Summer of Code 2009の Blender エントリ

投稿日時 2009年04月30日 | カテゴリ: 技術・開発関連

元記事:Blender - Google Summer of Code 2009 at BlenderNation

遅れましたが、Tim Formica [Room335]氏よる記事です。
GSOC 2009が告知され、Blender用のいくつかのエキサイティングな改良が発表されてました。もしすべての目標が達成された暁には、目覚しいスピードの強化が見られるかもしれません。

Blender を再びサポートして下さった Google に大きな感謝を!


Raytrace Optimization
(レイトレース最適化)


概要:この企画は、Blender のレイトレースを最適化することを狙いとしています。

生徒名:Andre Susano Pinto
メンター:Brecht Van Lommel

内容:
・速度を早く
・レンダラのインスタンス化をサポート
・汎用オブジェクトのサポートの追加(インスタンス化の実装用ですが、後で LOD に拡張することもできます)。
・パフォーマンス計測スクリプト
・最悪の状況を排除
・調整や違うデータ構造の試用をもっと簡単に


Refactor of Non-Linear Animation (NLA) System in Blender for 2.5
(Blender 2.5用、ノンリニアアニメーション(NLA)システムのリファクタリング)
生徒名:Joshua Leung
メンター:Matt Ebb

概要:このプロジェクトはノンリニアアニメーション(NLA)システムの機能を、Blender 2.5の新しいアニメーションシステムコア、"Animato" に対応させることが目的です。アニメーションクリップをレイヤとして評価し、ミックスするための拡張性のあるフレームワークを開発する予定で、後に更にパワフルな機能を追加できます。このようなデータの制作や編集のための、もっとモダンで使いやすい UI により、NLA ワークフロー本来の性質とパワーを明らかにします。


Collada Support Improvements For Blender
(Blender の Collada サポートの改良)

生徒名:Chingiz Dyussenov
メンター:David Letwory

概要:COLLADA は Khronos Group consortium によって作られた、柔軟かつ多用途の、デジタル資産交換フォーマットです。これは Maya、3DSMax、Lightwave3D、Cinema4D、Unreal Engine などの商用 DCC ツールでサポートされています。このプロジェクトは、Blender の COLLADA のインポート・エクスポートのサポートを改良することについてのものです。


Blender Light Paint using Spherical Harmonics
(球状調和関数を使用した Blender ライトペイント)


生徒名:Jingyuan Huang
メンター:Martin Poirier
概要:イルミネーションブラシからヒントを得たこのプロジェクトでは Blender用の HDR ライトプローブ画像によるイメージベーストライティング環境のプレビュー、変更、作成をインタラクティブに行うツールを作成することを目的としています。アーティストは直接モデル上に色付けすることにより、 HDR ライトプローブを変更できます。このツールは、アーティストの最終レンダリング決定を助けることができるよう、Blender の現存のイメージベーストレンダリングルーチンとの統合を予定しています。


Implementation and Validation of Python Import/Export API
(Python インポート・エクスポート API の実装と検証)

生徒名:Arystanbek Dyussenov
メンター:Campbell Barton
概要:Blender 2.5 プロジェクトは6ヶ月に渡り活動を続けています。多くの改良が施され、堅牢なアーキテクチャへの非常に大きなステップの一つです。これらの偉大な変更が注目される中、私は Blender チームへささやかな支援を提案したいと思います。このプロジェクトは Python インポート・エクスポート API の実装の助けとなるでしょう。


Integration of OpenGL VBOs and vertex arrays for faster 3D Viewport rendering
(OpenGL VBO と Vertex Array の統合による3Dウィンドウ表示の高速化)

生徒名:Lukas Steiblys
メンター:Joseph Eagar

概要:Blender の大きな弱点の一つに、モデリング時のハイポリゴンの表示ができないことがあります。私は Blender の OpenGL API の使用方法である、イミディエイトモードレンダリングが一番大きな要因だと考えています。VBO と Vertex Array を使用し、時々リテインモードを使用することで、表示の大幅なスピードアップとユーザインターフェイスのレスポンスの向上が期待できます。




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