PantoGraph: ベクトルレンダラ

投稿日時 2008年03月09日 | カテゴリ: スクリプト・プラグイン

元記事:PantoGraph- The Vector Renderer at BlenderNation

PlantPerson氏による記事です。
pantograph(パンタグラフ) はかつて1600年代に発明された、図のコピーを行う特別なツールでした。
現在では、CAD やコンピュータベースのツールなどが現れ、デザインやドラフトの標準となりました。しかし、Blender がそれに適しているでしょうか? 答えはシンプルです。
Bleder ユーザの rocketship 氏は、新しいプラグインレンダラ、PantoGraph を作成されました。これは皆さんのモデルを通常の画像ファイルではなく、拡大縮小可能なベクトルグラフィックスにレンダリングできます。

PantoGraph にレンダリングした時、皆さんのモデルの綺麗なベクトルバージョンが作成されます。劣化なしに無限に拡大縮小できるため、ベクトルは、ピクセルよりむしろ、形状を主としたイメージに適した特別な方法です。ご想像どおり、図やデザインを描く時に非常に便利な機能なのです。

Pantograph の最新版では以下をサポートしています。
[wiki]
-陰線レンダリング
-ソリッドカラー(Alpha含む)のみ
-シンプルに閉じた凸の立体を使用し、ブーリアン演算の「切り取り」機能が可能
-以下のそれぞれの線と太さと色をコントロール可能
--シルエット
--折り目
--Mesh
--陰線
-ペンとその設定を保存できるシンプルなGUI[/wiki]
rocketship氏は、PantoGraph がポストプロセスの邪魔となる物を非常に小さくするよう、確実に正確な画像を生成することにベストを尽くされています。
氏が影響を受けた物の一つに、Edward Tufte氏のコンセプト、"Smallest Effective Difference(効果による違いを最小限に)" があります。rocketship氏は PantoGraph が現存のノンフォトリアリスティック(NPR)レンダラには見られない、一定の繊細さを作り出すことに挑戦されています。

もし皆さんが建築画やその他図版に Blender を使用されているなら、PantoGraph を追加してみることを考えてみてください(新しいベクトルイメージにポストプロセスを行うなら、素晴らしいフリーの SVG エディタである、Inkscape を強くお勧めします)。

PantoGraph v. 0.4 がリリースされました。今がチェックする絶好のタイミングです。

さて、導入にはいくつかの手順が必要です。
まず、任意の場所に展開後、そのディレクトリを、PYTHONPATH環境変数に追加しなければなりません。また、pantographLib.py の HOMEDIR の記述も、展開したディレクトリに変更します。
また、別にいくつかのライブラリが必要です。Windowsでは、BlenderArtists のこちらの記事をご覧下さい。automatic-BRAIN氏がPolygonパッケージをコンパイルして配布されています。
当方はまだ導入していませんが、興味のある方は試してみて下さい。



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