bf-blender OSX版(3/22FFMPEG、3/24)、Windows版(3/24 Blend2Pov、通常版)

投稿日時 2006年03月26日 | カテゴリ: テストビルド

OSX版
anders_gud氏:FFMPEG BF-Blender OSX 10.4 Py2.3 CVS-060322
block01cube氏:bf-blender - os x 10.3.9 ppc weekly build (2006-03-24)

Windows版
RRuiz氏:Blend2Pov in CVS Win (source for linux&mac) (24-03-2006)
lox_federico氏:New BlenderNation-Lox custom build (24-03-2006)

4つのビルドをご紹介します。まずはOSX。anders_gud氏のものは、FFMPEGにより、音声付での DV の編集や、mpeg2エンコードなどが Blender 内で行えます。block01cube氏のものは通常版です。

次に Windows。RRuiz氏のものはフォーラムでご紹介しました、YafRay のように、Blender から直接 PovRay でレンダリングできるパッチがあててあります。Linux と OSX はソースのみのようです。lox_federico氏のものは通常版。なお、BlenderNationの記事を掲載する予定でしたが、間に合いませんでした。すみません。

コミットログはいつもどおりLuxlaさんで。
以下はlox_federico氏による記事からの引用です。
Blender CVS 開発オーバービュー第3回です。恐らく皆さんはもうこの手の記事には慣れてらっしゃると思うので、儀礼的なものはやめて直接、CVS 公式リポジトリに実際にコミットされた新機能・改良のリストの紹介に移りたいと思います。
いつものように、座ってリラックスして長いリストをお読み下さい。
用意はいいですか? それでは参りましょう。

[wiki]-Python API の修正:
--Dupli 機能へのアクセス
--Blender.Group モジュールの追加

-Elbeem (流体シミュレーション)の改良
--Solver の更新:obstacle の移動、Domain 追加オプション

--Ipo: パラメータのアニメーション。Domain の Viscosity、Time、Gravity。Object用に流体シム時に新しい Ipoタイプとして表れ、利用可能になります。
Inflow Object では Velocity チャネルが Inflow のアニメーションに使用可能です。
シミュレーション中、Obstacle、In/Outflow Object のON/OFF を切り替えられるように。
移動、回転、サイズ変更は通常の Blender チャネルからエクスポートされます。
--Particle: 将来的にもっと小さな飛沫を表現するのに使用されであろう機能で、現実世界の大きさと、シミュレーション中の Particle の世代が切り替わる Generation 設定に依存します。実験的な機能なので、実際のコードは利用不可になっています。
--レンダリング:Normal のスムージング、画像ベースのモーションブラーのサポート。

-レンダリングシステムの改良:
--Panorama レンダリングを、Vector-Blur と互換性があるように書き直し。
--RenderButtons オプション "Single Layer" が、レンダリング済の他のレイヤを保持し、レンダリング後に元に戻すように。また、このオプションはコンポジット用に、特定のノードを再レンダリングするボタンを持つようになった "Render result" ノード毎でも動作することを意味します。
--[Esc]で Compositing ノードのレンダリング作業を中断できるように。
--"Save Buffers": RenderButtons の左端の Output パネルにあり、すべての レンダリングバッファを確保しない代わりに、EXR ファイルへ、レンダリングされたタイルを保存していきます。それぞれのレンダリングされた Scene 毎に、1つの exr ファイルがその時作成されます。レンダリング後、それらのファイルが読み込まれ、この時にのみメモリが確保されます。exr ファイルは temp ディレクトリ(UserPreference 設定)に保存され、ファイル名 + Scene 名から派生した名前が付けられます。この方法で、これらのバッファは相対的に固有の名前のままになり、後で再利用も可能です。
--環境マップ立方体の一方のみをレンダリングするオプションを追加。平面の鏡に利用できます。この新しい "Plane" オプションは、Environment Map パネルにあります。

-EditMode の追加:
--Loop MultiSelect: EditMode 中、[Ctrl]+[E]のポップアップメニューから使用できます。現在選択中の組を元に、複数の Edge ループ・リングを選択するのに使用します。
--Path Select: [W]キーポップアップメニュー内の新しいツールで、二つの Vertex が選択されているとき、その間の最短の経路を検索します。最短経路を決定する方法は二つあり、一つは物理的最短距離、もう一つはトポロジー的な最短距離です。
--Around Individual Centers: 複数の Face を一度に拡大縮小・回転する際、Face 毎に動作するようになりました。
--"Loop to region" と "Region to loop": 選択されたループで囲まれる最小の領域(Region)を選択、そしてその逆を行います。

-Sequencer と レンダリング後のメモリ解放コードの改良。メモリマネージメント・アロケーションシステムの改良も行われました。
-新しい Object グルーピングシステム(Group)の修正と改良:
--Dupli-groups。Dupli-Verts と Dupli-Frames の Group を使用できるようになりました。

--[Ctrl]+[L]の Link Copy と、[Shift]+[L]の Link Select が追加。
--[Ctrl]+[G] Grouping メニュー:二つめのメニューを使用して現存する Group への追加が可能になりました。

-"Append from file" の機能の修正。
-Sequencer の修正。
-Array モディファイアが公式にコミットされました。このモディファイアは Mesh の隊列を作成可能で、複数のオフセットタイプが選択できます。
--定数オフセット(constant offset)
--Object の幅に比例したオフセット(offset relative to object width
--他の Object を元にした、Size と Rot のオフセット(offset with scale and rotation based on another object)

-Softbody シミュレーションの改良:
--Sofbody のローカル Bake:Bake メニュー内の新しい "Local" ボタンを使用することにより、Bake された Object をアニメーションさせたり移動することができます。以前は Global 空間でシミュレーション結果が Bake されるまで不可能でした。
--全ての選択された SoftBody の Bake: 3DWindow で[Ctrl]+[B]を押します。

-[Ctrl]+[C]の Copy メニューへの追加:
--Copy autosmooth settings(Autosmooth 設定)
--modifiers for Curve objects(Curve Object用のモディファイア)
--"Copy UV orco"(UV座標のコピー) Curve・Surface 用

-TextWindow の Format メニューの、余白のスペース⇔タブ変換する新しいコマンド。
-DirectX8 exporter が更新。
-Cineon と DPX 画像ファイルの Import/Export:
前者は Kodak のフィルムスキャニング用の標準フォーマットで、10ビット/チャネル、対数で輝度を表現、DPX は Cineon から派生した ANSI/SMPTE 工業規格で、16ビット/チャネル、対数と線形をサポートしています。
-新しいコマンドラインオプション、blender -help による詳細表示
(訳注:従来の-hとどう違うのか不明)
-マイドキュメントとデスクトップフォルダが自動的に FileSelector の フォルダプルダウンに追加されるように。Windows ビルドのみです。

-64ビットビルドが生成する .blend ファイルが32ビットビルドでも読み込めるように。(これはメーリングリストを通じて受け取った知らせを見る限りでは検証の必要ありですが、公式の(blendファイルの)アーカイブ中には問題は見つかりません)

最後の方では開発はほとんどストップしていましたが、これは Orange プロジェクトのプレミアイベントで説明される可能性があります。(私が正しければ、今日(訳注:3/24)行われます)。この強烈な公開連携作業の短い期間の後に開発が再び始まり、多分レンダーパスにフォーカスが移ると確信しています(個人的にはあの恐ろしいAOバグにも目を向けて欲しいと思います)。

まだ公式リリースが完全にいつかわからないため、私はカスタマイズビルドを提供します。今回は、通常の386+プロセッサ用に最適化されたリリースと、AthlonXP/MP/Sempron と Athlon64/X2/FX(テスト用のWinXP x64を持っていないため、32ビット)用に高く最適化されたリリース、そして私が改造さいたソースの tarball (これはすべての Linux ユーザと Mac マニアのためのもので、新しい Scons ビルドシステムを使用し、簡単にコンパイルできます)。

以下は今回皆さんのために入れた物のリストです:

-Win32用 MMapパッチを適用し、2GB以上のメモリの確保がRedmond のOS(訳注:Windowsのこと)でも可能になりました―提供はLox氏(おおっ、私のことだ)。
-IOR プリセットパッチ。RayTransp の IOR の値をいくつかの標準的な名前の値(glass(ガラス)、plastic(プラスチック)、water(水)など)をメニューから選択できます―Ed Halley氏提供です。
-[[Transmissivity(透過率)と完全な内部反射のパッチ:http://mediawiki.blender.org/index.php/BlenderDev/Transmissivity]]、ついにフォトリアルなガラスが内部レンダラで作成可能になりました―Ed Halley氏提供です。
-新しいワークスペースレイアウトと、Screen の変更。
-私のグリーンの GUI テーマ
-BlenderNation用のスプラッシュスクリーン。
-便利な BlenderNation ''RSS フィードリーダ''。Help→Websites メニュー(これは素晴らしい機能です。ちなみに「私が単にこのスクリプトの作者だから」ではありません。)
-Bullet と FFMpeg のサポート。
-素晴らしい Python スクリプトをいくつかバンドルしています。
--[[Improved Layer Manager 1.2:http://www.blendernation.com/2006/02/24/improved-layer-management/]]
--ProCAD 1.7
--[[Kerkythea:http://www.softlab.ece.ntua.gr/%7Ejpanta/Graphics/Kerkythea/]] improved exporter 1.02.2b (これも私が提供。)
--DPI Calculator (少しだけ改良してあります)
--Mesh Flatten Faces
--Solidify Mesh v2
--BRayBacker 3.3
--Mesh Terrain triangulate
--Mesh displace UV
--Wire Mesh
[/wiki]



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