最近2週間のCVS総括と2/27分ビルド、流体シミュの大幅な更新(総括翻訳追加)
投稿日時 2006年02月28日 | カテゴリ: テストビルド
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lox_federico氏:CVS- what’s going on - Chapter II at BlenderNation paprmh氏:BF-blender - Windows - (2006-2-27) 1pm cst US lguillaume氏:BF Windows 2006-02-27 - fluid sims updated
lox_federico氏は、BlenderNation に、最近のCVSの総括と、テストビルドへのリンクを投稿されています。本体の.exeだけでなく、必要なDLLやスクリプトなどすべてがありますが、展開には 7-Zip が必要です。
paprmh氏は本体とスレッディング用の pthreadGC2.dll のみを公開されています。
lguillaume氏も本体と最低限必要なDLLのみを配布されていますが、上記のリンク先に流体(Fluid)シミュについての記事を掲載されています。サンプル画像や動画もありますので興味のある方はぜひ。他のビルドにも同様にn_t氏のこの流体シミュのコミットが適用されているかは未確認です。
上記の総括や、流体シミュの記事の翻訳については、ただいま時間に余裕がほとんどありませんので、期待しないで下さい…。
[3/6 総括のみ翻訳追加]
以下はlox_federico氏の記事の引用です。
[wiki]CVS リポジトリの状況について再びご紹介する時がやってきました。以前の BlenderNation でのとりあげて以来、非常に多くの変更がコミットされました。(訳注:前回は翻訳していません)
私たちは、この変化を一定期間(例:月2回)に詳細な情報をお送りしたいとおもいます。 これにより、みんながそこで Blender に対し開発者によって進められていることを把握でき、開発者フォーラムに潜ったり、GCC と格闘することなく、完全な機能のテストをおこなうビルドが得られます。まあ、とにかく座って座って。長い道のりになりますが、その価値はありますよ。私を信じて。
まず最初に、過去二週間のton氏の追加のコミットを見ていきましょう。 -新しい ''Preview パネル''が ImageWindow に追加、画像の一部を表示し、処理方法を決定するのに使用できます。3DWindow のプレビューのように動作し、[Shift]+[P]で使用できます。 -''Select same group''(同じグループのものを選択)を Select Group メニューに追加。 -Lamp の halo が、別々にレンダリング可能になりました。単にあるレイヤ内の Halo オプションをONにしたまま、 Solid をOFFにします。 Lamp halos now can be rendered separately, just disable Solid in a layer and keep Halo option enabled -遠距離での''バンプの補正''を追加、バンプを平たくして、変な結果になるのをふせぎます。 -''ミップマップ''生成コードの修正。従来の方法では、5000x5000の画像で非常に遅くなっていました。 -''Zバッファ''を画像としてレンダリングできるように。画像をレンダリングした3DViewの上で、[Shift]+[F3]を押して保存します。 -RenderButtons の Output パネル内の新しい、''Free Texture Images'' オプション。それぞれの Scene のレンダリング毎に、テクスチャとして使用されているすべての画像とミップマップを解放します。 -新しい''Open Inventor''エクスポータ -レンダリング中の状況表示の改良、レンダリングデータ用意中、1秒毎に Vertex や Face 数を描画し、レンダリング中は完了したパーツ数と全体パーツ数も表示されます。 -Gameplayer が 自動的に blender の Material を使用するように。 -gameBlender の ''OpenGL シェーダ言語(GLSL)''のサポートの改良。Python インタフェイスが簡略化されました。 -''Vehicle''(車シミュ)の用意と Bullet のクリーニング・整理。 -プレビューレンダーが、以前そこで起こったすべてマウス・キーイベントを思い出し、レンダリングを続けるように。 -オクツリー(''Octree'')フィルタイムを見直し、実行時間の約10%を最適化する方法が見つかったことで、現在は5-10倍速くなる可能性もあります。単に大きなオクツリー解像度(256もしくは512)をもっと複雑な Scene に試してみることを覚えるだけです。 -ヘッダに1秒毎に追加されたオクツリーの更新が表示されるように。 -Blend タイプの ''Overlay'' が、Mix ノードと Ramp シェーダで使用可能に。 -コマンドラインレンダリング時の状態表示が復活、1部分がレンダリングされるごとに、1行ずつ、完全なログが表示されるように。 -Render Layer パネルに、新しく ''Single'' オプションボタンが追加、選択された Render-Layer のみをレンダリングし、合成パスをスキップすることができます。 -メモリ管理モジュールが、メモリのフラグメンテーションを回避するため、完全に書き直され、以前は最大2GBのメモリがアロケート可能だったのが、Unix(Linux/Mac OS)のマップドメモリルーチンのおかげで、4GBになりました。Win32のバーチャルメモリを基にした同等のシステムを私が PatchTracker にすでに投稿済で、まだ他の開発者達による調査待ちです。私はこれをこのテストビルドに復活させ、この記事で試すことができるようにしました。 -Node Editor の[Shift]+[A]によるノード追加を置き換える、''Toolbox'' メニューが使用できるように。単に[Space]を押すだけです。ノードは自動的にメニューへ追加され、タイプによってカテゴライズされています。 -Composition 用の新しいノード: --''Separate RGBA'' - 入力された RGBA 画像を R、G、B、A チャネルに分離します。 --''Separate HSVA'' - 入力された RGBA 画像を H、S、V、A チャネルに分離します。 --''Set Alpha'' - 入力された RGBA 画像と Alpha 値チャネルをまとめ、ひとつの RGBA 画像チャネルにまとめます。また、画像全体の Alpha も設定可能です。 --''Hue Saturation'' - 以前の PostProcess メニューの物のように動作します。Curve ノードの方が機能的に優れているという理由から、Gamma、Brightness、multiply などはこのノードには必要ありません。 --''Texture Node'' - すべての Blender Texture ブロックを、マスクやカラーブレンドの入力として使用できます。Texture ノードは実際に画像を生成したりはしませんが、演算中のマッピングサイズの調整をします。そのため、Blur や Filter ノードの画像入力用として使用しても動作しません。 --''Translation Node'' - 画像に X もしくは Y軸のオフセットを与えます。 --''Z Combine'' - 二つの画像を Depth 値で比較し、合成するのに便利です。 -Fac 入力を AlphaOver に追加、影響量のコントロールが可能に。 -''Copy Size Constraint'' が追加、Object や Bone のサイズを他の Object や Bone にコピーします。軸毎に制限できます。 -''Compositor を大きく更新'' - すべてのソケット間でリンク可能となり、ノードはチャネル数を理解し、必要なら変換します。変換は必要な時にのみ行います。Alpha チャネルに Blur をかけたり、フィルタリングできるようになり、また、これを1チャネルのソケットとして何の変換もおこさずに配置できるようになったため、メモリと CPU の時間の節約となります。そして、すべてが非常に安定するようになりました。 -''Merge tool'' のパッチの適用と、At First オプションによる拡張。Vertex を Merge するとき、これらの新しいツールは UV も考慮します(選択可)。デフォルトでは UV はそのままになりますが、メニュー選択時に[Ctrl]を押すことで、UV も Merge されます。 -''包括的な選択モードの変換システム''の実装。この機能は Blender のデフォルトの挙動を変更したりしませんが、暗黙的な選択モードの変更の代替として提供されます。 使用するには、[Ctrl]キーを押しながら、3DView のヘッダの選択モードボタンをクリックします。これは、[Ctrl]+[Tab]による選択モード切替からもアクセス可能で、単にそれぞれのモード上でクリックする時もしくはテンキーの数字を入力する時に、[Ctrl]を押しっぱなしにするだけです。 -UndoMesh コードが改良され、選択モード切り替えが、Undo と一致するように。 -gameBlender の Dynamic に'' 'No sleeping' ''を追加、強制的に静止させないようにします。 -VertexPaintMode と WeightPaintMode に ''Lighten/Darken'' を追加。すでに1.0の Weight がある部分を0.5の Weight で塗りつぶしたりせずにすみます。 -Bone の Radius(Envelope)に数値入力を追加。先日、複数の Bone を同じ Radius にする必要があり、値を推測しなければなりませんでした。 -スレッドライブラリが SDL から PThreads に切り替えられました。これはスレッドコードで同時に同じ速さにする時の、すべての Linux での問題を解決します。また、CVS に、Win32用の PThreads ライブラリが追加されました。
もちろん、大量の重要なバグ修正と最適化があり、そのすべてのリストを書くにはスペースが足りませんでした。ごめんなさい。その代わり、私は来るべき次のリリース(これはおそらく、非常に多くの新機能が加わるため、バージョン''2.50''となるでしょう)について、ヒントをいくつか書こうと思います。
Orange プロジェクトのショートアニメーションのリリース日が近づくと、開発者たちはウィッシュリストを凍結し、Blender のリリースに目を向け始めるでしょう。
ton氏は現に、レンダーパスコードと ''OpenEXR''ベーキングと組み合わせている最中で、このグラフィックフォーマットは、なんの制限もなしに、複数のタイル(訳注:1つの画像を任意のサイズで分割した物。詳しくは [[Technical Introduction の PDF:http://www.openexr.com/TechnicalIntroduction.pdf]](P.5)を参照のこと)を保存可能です。これは、すべてのレンダリング後のパスを簡易かつコンパクトに一つのファイルに格納し、その後 Compositor で読み込みできるようになる、ということを意味します。
Erwin氏は Bullet エンジン用の新しい''車シミュレーション''コードについて作業中で、あまり多くの情報はありませんが、Max の Havok モジュールにある Car-toy Constraint よりはクールな、最先端のものでしょう。
Nathan氏は新しい SCons ビルドシステムを頻繁に更新し続けています(今週でほぼ2/3をコミットされています)。私はこのことから、リリースにそう遠くないと考えています。もし公式ビルドの準備をしないのであれば、なぜ、ビルドシステムにこんなに多く注意を向けることがあるでしょう?
最後に、私は CVS リポジトリの新しい Windows ビルドをアップロードしました(第三章からは、すべてのペンギンマニアたちのために Linux 版を提供しはじめる予定です)。しかし、今回は "Blendering" を楽しんでいただくため、いくつか追加をしています。以下がそのリストです。
Win32用MMap パッチ(私による提供)が適用され、4GBのメモリが Redmond のOSでもアロケートできるようになっています。 Array Modifier パッチ 新しいワークスペースレイアウトと、Screen の変更 新しい GUI Theme BlenderNation用にスプラッシュをカスタマイズ(このテストビルド用に作成しました。気に入ってくれると嬉しいです) BlenderNation リンク を Help メニューにひとつかみ PThreads Cygwin ビルド(このために Makefile を調整する必要がありました。cygwin1.dll は必要ありません) FFMpeg サポート いくつか素晴らしい Python スクリプトをバンドリング。 -Improved Layer Manager -ProCAD 1.5 (現時点ではイタリア語バージョンのみ、英語での表現と似たような技術用語のみが使用されているため、そんなに理解しにくくはないでしょう) -[[Kerkythea:http://www.softlab.ece.ntua.gr/~jpanta/Graphics/Kerkythea/]] improved exporter 1.02.2b (これも私が提供しています。) -DirectX 9 exporter -DPI Calculator (少し改良しました) -Mesh Flatten Faces -Solidify Mesh v2 -Widget Wizard (警告がでますが無視してください。単に修正や作者とやりとりする時間がなかっただけです) [/wiki]
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