Blender Conference フォロー
投稿日時 2005年10月24日 | カテゴリ: Blender.org
|
元記事:Blender Conference Follow-ups
ton氏による記事です。
Conference 中、多くの出来事と議論が起こりました。この記事により、私は来年までの間にフォローする必要があると思われるいくつかの話題にフォーカスしようと思います。
トレーニングと教育
このセッションは、今年も非常に出席率が高かったです。私たちは、昨年の全く素晴らしい決意にもかかわらず、あまり大きな進展がなかったことを後悔しながらスタートするしかありませんでした。
重大なボトルネックは、私たちには実際、トレーニングと教育を先導する組織を構成する誰かが必要なことです。Foundation の予算では、昨年、このために誰かを雇うことは無理でした。過去に最も活動していたのは、bf-education メーリングリストでした。
以下は議論された議題です。
- 何人かの人々がトレーニングすることに興味があることを表明しており、私たちは彼らが参加してきたとき、bf-education メーリングリストを、興味を持つ団体からのコンタクトの詳細をフォワードするのに使用しようと考えています。実演や議論、教育に興味がある時も、このMLにコンタクトして下さい。
- 教師がクラスで、そして家庭での自習に使用するように調整した、"Blender Course Book" の作成の可能性が考えられます。このような本は基本的なことを大部分カバーできるため、しばらくの間は有効でしょう。
Blender Foundation はこれについての、著者もしくは編集者からの提案に興味があります。私たちは完全な助成(編集者の手数料を含む)、印刷の手配(もしくは印刷会社と取引)、そしてこの本のコンテンツの公開とダウンロードも可能にしてみたいと思います。
- この Web サイトで、プロのユーザーと教育者を、もっと人目につきやすいようリストアップすべきです。また、売り込み市場としての機能も。どうやってランクもしくはプロと立証するかについて、アイデアが議論されました。
- アイデア:プロからのポートフォリオを Web サイトに同様に掲載、彼らにギャラリーに作品を投稿するよう勧誘。作品への投票もできるようにする(ton注:ただし、これは blenderartist.org に限定した方がいいかもしれません)。
- Blender Foundation は、マニュアル2.4改訂版(現在の2.3の次のもので、それを完全に置き換えるものではない)と、(Studio Orange のアーティストによる)トレーニングDVDのプロジェクトのスタートを予定しています。
- また、私たちはもっと多くの小さいデモビデオを、私たちの Web サイトでの(新)機能の紹介に使用したほうがいいでしょう! 繰り返しますが、これには、モデレータを、ビデオの収集とアップロードのために投入する必要があるでしょう。
- 一般的に、トレーニングと教育は、Blender アーティストにとって、生計をたてるための多くの機会を調査する、大きなマーケットです。このような活動の財政支援は、Shuttleworth Foundation のように、地域もしくは国際的な機関を通じて確保できるでしょう。また、これはメーリングリストでの議論とフィードバックにもいい話題です。
Aqsis:外部 RenderMan レンダリングサポート
Paul Gregory氏は、RenderMan と オープンソースプロジェクト、Aqsis についてのプレゼンテーションを行いました。Blender での RenderMan サポートの開発は、業界標準という理由では全くなく、私たちのアーティストコミュニティに、Aqsis へのアクセスを提供するためだ、という、暖かい提言で終わりました。
私たちのコードベースでの作業は、三つのステップで行われるでしょう。
1) convertBlenderScene.c 内の、現在の YafRay エクスポートのクリーンアップと再コーディング。 その時、RenderMan も同様に行える、汎用のエクスポート API になるでしょう。
2) Aqsis を、YafRay のように動的ロードを可能にすることで、プラグイン通信にレンダリングされた画像を Blender へ返す機能を追加可能にし、レンダリングされた部分を、Blender のレンダリング出力ウィンドウへ更新できるようにします。
3) 最も複雑なステップ:適切な UI の統合。 RenderMan はシェーディング言語であり、Blender の Material/Light のエクスポートには、Blender の現在のレンダリングコードの完全なレプリカが必要になるでしょう。 標準のいくつかのプリセットの Material/Lamp の作業できますが、単に MaterialButtons に シェーダスクリプトへのリンクを可能にするメニューをサポートするだけの方がいいでしょう。ビルトインの Text ファイルと Text エディタへのリンクをするテストは終わっています。また、汎用のプロパティシステムのコーディングも助けになるでしょう。 この作業について興味のある開発者の方、私たちの bf-committers MLへの参加をお願いします!
Blender オープンソース開発の管理
いつものように、Conference 中に、議題に関連する一般的な開発についての、開発者ミーティングがセッティングされました。以下のような議題が議論されました。
- リリースサイクルをより明確にできるでしょう。もし私たちが二つの CVS ツリー、すべてのバグ修正が起こり、テストされたコードが組み込まれる "stable tree(安定版ツリー)" と、承認されたプロジェクトについて私たちが作業を行う "development tree(開発ツリー)" を提供できるなら、その助けとなるかもしれません。この開発ツリーは Tuhopuu スタイルの実験用に、さらに様々に枝分かれできます。
- CVS ではこのような構造の管理は厄介なため、SYN への切り替えが見えてきました。私たちはまず最初に、経験のある SYN 管理者にこの移住と保守を手伝ってもらう必要があります。Wouter van Heijst氏がこの仕事をボランティアでして下さるでしょうが、興味のある人は開発者たちにコンタクトをお願いします。
また、私は SYN クライアント(更新とコミット用)が安定&クロスプラットフォームを上手くサポートしてくれるかどうかについてのいい見識を得たいのです。
- バージョンコード。前述での構造により、簡単に「安定」、「不安定」のタグ付けができます。実際のバージョンナンバーとどう関連付けるかは、まだ更なる議論が必要でしょう。
- Rui Campos氏が dotproject.org のデモを、構造の開発の推進をどう行うかをサンプルとして行われました。
- 私たちはまだ、projects.blender.org の管理と保守の改善が必要です。
- どなたか、Tinderbox(自動ビルドシステム)の復活に興味ありませんか?
- 私たちは、コード追加、特に 'stable' ツリーへの行う時の、よりフォーマルな手続きについての説明を作成しなければなりません。ドキュメントの完了と、認証とレギュレッションスィートのための test.blend が最低限必要でしょう。
- blender.org Web サイトは緊急に構造の改良が、特に開発者を適切な場所にガイドするために必要です。
Blender とムービー
日曜日の朝、私たちはベルギーの Ume 兄弟の素晴らしいプレゼンテーションを見ました。彼らは(35mm)フィルムプロダクションで、Blender を使用して作品を完成させました。3Dだけでなく、Sequencer により、多くの合成作業も行いました。
以下は彼ら(そして恐らくみんなも)がよく使っていた機能です。
- Sequencer による、4x16ビットもしくは4x32ビットカラーサポート。
- Blender での、3D ビデオトラッキングオプション(画像上のマーカーの設定と、3Dリファレンスポイントの計算)。 (訳注:恐らくこのスクリプトかと)
- 複数の Strip の間に Effect Strip を挿入するオプション。
- Sequencer Plug-in 用のピクセルサイズ(アスペクト比)情報。
- 容易な Meta Strip の深さのオーバービューと、編集。
- Sequencer 用の賢いメモリマネージメント。
Project Orange では、Sequncer の再コーディングは行わないつもりでしたが、レンダリング・コンポジットパイプラインの統合の開発は行います。このデザインについての記事が、 Orange に11月早期に投稿されるでしょう!
要約
ほぼ100名の Blender 開発者とアーティストの会合は、またもや素晴らしい経験になりました。更なるレポート、画像(そして Joeri Kassenaar氏からのビデオ)がいずれ掲載されるでしょう。
事務管理をされた Anja Vugts-Verstappen氏、全体を構成された Angela Plohman氏には特に感謝します!
-Ton-
|
|