Windows Vista での OpenGL 速度低下と、GLSL による Shaded 表示の可能性

投稿日時 2005年08月13日 | カテゴリ: 技術・開発関連

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、Windows Vista では、OpenGL がエミュレーションレイヤとして実装され、50%の速度になるそうです。
それについて、Bf-Committers MLで、ton氏が興味深い記事を投稿されていました。また、GLSL による、Shaded モードの可能性についても書かれています。

以下はBf-committersMLの記事の引用です。(こちらの記事への返答です)
こんにちは。

私も OpenGL について懸念しています。Siggraph に行った後で、実際にいくつかの動向が、はっきりと目につきました。

- (大きな)ATi と NVidia のブースでは、OpenGL については何も展示されていませんでした。OpenGL ロゴも、"OpenGL" の文字も(カタログの)どこにもありません。現在は、彼らの開発ツールと、API の両方を重点的にプロモーションしています。

- Linux と OSX のワークステーションが、3Dアーティスト達の標準となったように思われます。大きなスタジオ(ILM、DigitalDomain、Dreamworks)との話でも、それが確認できました。MS は大衆市場のメディアとゲームコンシューマの方に、更に目指していくものと思われます。

一方で…もし、MS が OpenGL をエミュレーションレイヤとして追加しても、まだ50%の速度が実現できるのであれば、そんなに悪いことではありません。長年、Linux もグラフィックが遅かったので、単にその役割が入れ替わっただけです。もし3D作業に深刻な問題があるのなら、単にその時に何のOSをインストールすべきかを知っていればいいのです。

いずれにせよ、この動向は、OpenGL のサポートを、3Dツールと精度の必要な用途に狭めることになるでしょう。将来的には、(S3 がすでにしているように)大衆向けの3Dカードで OpenGL をサポートするものが減っていくのを目にすることでしょう。

私は NVidia のマーケティングの一人と、話をしてきました。彼は NVidia が、GLSL(もっと正確にいえば、彼らの Cg)が、あるツール自身に組み込まれることのに非常に関心があることを認めていました。世の中には、この組み込みを本当にサポートしている3Dツールはありません(「オプション」として、別のウィンドウなどに不恰好な形ではあります)。

大部分の 'Shaded'表示モードの拡張とスピードアップのため、基本的な Blender のライティング、Material 、Texture オプションを GLSL で真似るのはそんなに難しいことではないでしょう。
ここに Blender をよみがえらせる、興味深いマーケットチャンスがあります…NVidia(もしくはATi)もサポートに意欲的です。

OpenGL 2.0の経験があり、これを調査しても構わないというプログラマはいませんか? そのコーディング作業は、どのレベルまでハードウェアがサポートしているかを示す「"OpenGL プロファイル」の設定を、Blender 内でできるようにするため、ラッパーの類も書く必要が生じると思いますが。

-Ton-

Vista での決定は残念です、導入せざるを得なくなるときまでに、改善されることを祈るしかないでしょう。
一方、GLSL の話は非常に面白いです。これができれば、作業効率が更に上がることは間違いありません。



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