2.40に向かって

投稿日時 2005年07月28日 | カテゴリ: Blender.org

元記事:Heading towards 2.40

ton氏による記事です。
2005年7月の開発ダイジェストです。大量の開発が次のリリース Blender 2.40に向けて調整されています。

アニメーションシステムの再コーディング
まだ間もない段階ですが、アニメーションシステムの再コーディングは素晴らしい結果で始まりました。

現在、依存システム全体(アニメーションと編集の更新)は依存グラフを中心にコントロールされ、すべての更新はラグがなく、計算は一度きりであることを保証しています。

Armature/Pose システム(キャラクタアニメーション用)も、スクラッチから再構築され、その結果、完全にコントロール可能な、非常に高速なシステムになりました。そのため、ようやく機能のリクエストと要望の多かった改良が加えられます。スクリーンショットで、すでに何が可能かを見てください。また、このプロジェクトの Wiki ページもチェックしてみて下さい。

現在の次のステップは、Action と NLA Editor、Action の編集(3DWindow内も)全般のリフレッシュです。予想される機能は(ベース Bone による)「歩幅(striding)」のコントロール、Bone の移動経路、ゴースト化、編集時のような(現在の Ipo キーのような)「Poseキー」の表示です。

Action
Action は一般的な Ipo のコンテナとなり、例えば、Relative Vertex Keys の NLA での使用も可能にします。

ところで、この内部変更は後方互換性を残す予定ですが、下位互換性(古いBlender による新しいファイルの読み込み)の保証はできません。これがリリースが2.4になる主な理由です。

モディファイアスタック(Modifier stack)
Daniel Dunbar氏はモディファイアスタックを Blender に追加され、SubSurf、Wave Effect、Mirror、Mesh リダクションなどのような(Mesh の)変形を、階層的に行います。

Mesh の subdivision
Johnny Matthews氏は、Mesh の Subdivide ツールをスクラッチから再構築され、Subdivide がより上手くコントロールできるようになりました。"Edge Slide" のような新しいツールも追加されました。

Blender ファイルの圧縮
Shaul Kedem氏はファイルの圧縮(compress) を復活されました。50-70%小さい .blend ファイルが作成可能です。

Game Engine
オリジナルの game Engine の作成者である、Erwin Coumans氏が開発に帰ってきました! 氏は最近、剛体物理演算と衝突判定用に、ODE と Bullet ライブラリの統合を始めました。

Tuhopuu インタフェイスプロジェクト
「実験的 Blender ツリー」で、現在の Buttons Window のレイアウトを再構築するプロジェクトが続けられています。ダイナミックツールバー、Half-Edge Mesh 編集などの、その他多くの機能もここで見られます。

Orange プロジェクト
公開が待たれています…(多くの作業があります!)が、Orange チームは特に複雑なアニメーションプロジェクトの制作過程の役にたつ、希望する機能の長いリストも作成しています。これには、レンダリングに関する問題(Materialのレイヤ化、パス(処理段階)の保存)、アニメーションシステム、そしてもちろん、進化したポスプロエフェクトのコントロールも含まれます。

Google Summer of Code プロジェクト
すべてのプロジェクトはこちらにあります。以下は各プロジェクトの要約です。

Fluid dynamics(流体物理演算)
このムービーをチェックして下さい!(訳注:リンク修正しました) Nils Thuerey氏は、すべての3Dアプリを氏に至らしめる Blender の機能を作業中です!

インバースキネマティクス
Brecht van Lommel氏は私たちのIKライブラリに先進的な機能を追加されています。"Tree IK"を可能にしたり、DOFコントロールのジョイント、スライディングジョイント、そしてかなりのスピードアップ。アニメーションシステムの再コーディングの要求に完全にマッチしています。

Verse 統合
Verse はどんなグラフィックアプリケーションも集めて一つのプログラムとして使用できる 3D ネットワークプロトコルです。Jiri Hnidek氏はこれを Blender に今統合中で、すでに Maya につながれた Blender がデータを交換するのを披露しています!


FFMPEG の統合 / 音声多重化
Ian Gowen氏はこのライブラリの読み書きのサポートの統合について作業中で、特に私たちの Linux ユーザが、すべてのポピュラーなムービーフォーマットにアクセスできるようになります。

Python Texture
Timothy Wakeham氏は Blender へ、初めての Python Render モジュールを追加しており、これは現在のTexture Plugin の機能を置き換えるものです。そして完全に羽の揃った Python shader API の最初の巣立ちとなるでしょう!

スケッチベースモデリング
Pablo Diaz Gutierrez氏は Blender の新しいプリミティブタイプについて作業をしており、特にタブレットユーザにとって、インタラクティブなスケッチ3Dモデリングを可能にします。

ブーリアンモデリング
ブーリアンツールの使用は、特に Mesh 上においては、Blender に長らく待たれていた機能です。Marc Freixas氏は新しく、堅牢なブーリアンツールシステムを作成中です。

Curves と Nurbs
Blender のこのエリアもリフレッシュが必要でした。オープンソースツール、Nurbana とベースに、Emmanuel Stone氏は本当の B-spline Curve とSurface、Cardinal Curve、ロフティング、ブレンディング、フィッティング、サブディビジョンのような、Surface ツールのサポートの追加を予定しています。

さらに多くのプロジェクトが…
現在、非常に多くの人々によるハードワークが行われており、私は恐らくBlenderへの多くの追加と改良を記述しそこなっているでしょう。Python(math utils)、OpenEXR(4x32ビットカラーイメージ)、2Dペインティング、3DのUnicodeフォントなどなど!

期待していて下さい!




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