MakeHumanの記念すべき新バージョンが公開

投稿日時 2005年03月01日 | カテゴリ: スクリプト・プラグイン

元記事:New MakeHuman version! (a miles stone in MH dev)
Elysiun:New MakeHuman version! (link fixed)

Manuel氏を中心とするMakeHumanチームが開発している、MakeHumanの新バージョンがリリースされました。ベースMesh、GUIが新しくなり、モーフィングエンジンが改良されています。

今回公開されるMakeHumanは'Winter'版と呼ばれるもので、この名称については氏は開発サイクルを四季にたとえ、以下のように解説されています。
なぜ MH'winter'?

安定し機能が完全な版をリリースする前に、主に新機能のテストとユーザからのフィードバックといった多くの作業が必要です。よって私たちはこの慣習を採用することに決めました:それぞれのリリースについて4つのサブバージョンを決め、安定度・使用可能度のレベルを表すことにしました。

AUTUMN: 新しいコアな機能のデモ。開発者のみ。
WINTER: 新機能の50%以下が使用可能なデモ。主にベータテスターと新しいもの好きの人用。
SPRING: 新機能の50%以上が使用可能なデモ。部分的に使用可能ですが、安定していません。
SUMMER: ほとんど使用可能なバージョン。新機能の90〜100%が使用可能。ほぼ完成品。

つまり、このバージョンはMH2.0のベータリリースであり、サブバージョン'Winter'、更にサブサブバージョン01ということです。まだ機能は完全ではありませんが、MHの道標となるべきもので4つのシーズンのうちの一つです。

このWinter版ではインストーラは使用できず、zipでの配布になっており、展開後.blendファイルをダブルクリックすることで動作します。Blender2.36が必要です。
これはテスト版であり、バグなどがあれば以下に報告して欲しいとのこと。ただし機能のリクエストと混同しないで欲しいとのことです。
http://projects.blender.org/tracker/?group_id=16

新機能は以下のとおりです。

1) 新しいGUI
Paolo Colombo氏によりOpenGLを使用し、Blenderと完全に統合されています。
以前のGUIとは全く異なるもので、targetパネル内のtargetアイコン、targetの詳細な情報が見られるtargetプレビュー情報、カスタマイズ可能なスライダ、targetカテゴリタブにより、アクセシビリティが向上しています。
氏のサイトに操作についての動画があります。

2) 新しいMesh
CGTALKでのSteven Stahlberg氏とTamas Varga氏のフィードバックに基づき、Kaushik Pal氏、Manuel Bastioni氏、Z0Newton氏が作成。
顔はフェイシャルアニメーションや皺に必要な綺麗な流れで構成され、眼窩のライン(infraorbital line)に沿っています。
体は男女で構成が別になり、前鋸筋(serratus magnus)、広背筋(Latissimus dorsi)などの筋肉の流れをより意識したものになりました。

3) 新しいライセンス
コードについてはGPLですが、Mesh ObjectにGPLを適用すると、派生したMeshまでGPLになり、プロユースに問題が生じます。そのため、MeshにはMIT(OSI承認のオープンソースライセンス)が使用されることになりました。GPLと違う点は、著作権と免責についての告知のみが含まれており、リリースコードには強制されないことです。これがMESH LICENSEとしてMakeHumanのMeshと、これによって作られたMeshについて適用されることになります。
経緯については以下を参照下さい。




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