元記事:blender.org - Tool System



ツールシステム



Blender 2.5の設計目標の一つが、ツールを内部的にアクセスする方法の統合でした。2.5以前では、統一されたシステムはありませんでした。ホットキーやメニューアイテム、Python など、すべてが、自分専用に複製した、一貫性のない Blender の機能の使用方法を持っていました。さらにお互いがごっちゃになっていました(あるメニューアイテムがあるツールを実行ためにキーボードイベントを送るなど)。

ツールの相互作用を処理するための統一されたシステムはありませんでした。そのため、多くのツールでは他のすべての入力をブロックし、すべての相互作用を、ツール自身が処理するほんのわずかのキーボード/マウスイベントに制限していました。これは保守が困難であり、間違いが発生しやすく、また、同種の問題が更に生じてしまうことが不可避であることから、ツールシェルフのような未来の開発の妨げにもなっていました。

この問題の修正は膨大な作業であり、Bleder内のすべてのシングルツールの変更と書き換えが起こります。しかし、2.5ではこれらの問題は新しいツールシステム、別名 Operator により、大きく打開されました。

"Operator" は、Blender のツールの新しい汎用の定義です。これはファイルの Load/Save 、UI レイアウト管理から、オブジェクトやそのデータの追加・編集までに及びます。Operator は汎用であるため、ホットキー、メニュー、ボタン、Python から一律で呼び出せます。Operator は検索、連続実行(マクロ)可能で、リアルタイム更新により、インタラクティブな編集を提供します。

2.4xと2.5の処理の違い


Operator


Blender 2.5ではユーザがアクセス可能なすべてのツールは、ツールの新しい汎化表現、Operator に変換されています。

Operator は固有の名前と解説を持ち、アクセスできるように検索可能なグローバルリストに登録され、ここから Python API が自動生成されます。
また、Operator は明確に定義された入力プロパティ群を持っており、これは Operator を Python スクリプトから使用する際のパラメータ、もしくは UI 内で、Operator の効果を調整するための UI コントロールとして統一して使用できます。

現在ツールにアクセスするための方法が統一されているため、新しい ToolShelf のような、たくさんの新しいインターフェイスのデザインが可能になりました。


サーチ

サーチ


すべての Blender ツールの登録所が統合されたことにより、簡単にツールを名前で検索できるようになりました。Blender のメインヘッダの検索フィールドを使用、もしくはスペースキーを押すこと(訳注:今後変更になる可能性あり)で、すべての Blender ツールを検索・実行できます。検索対象はタイプ入力によって自動補完されます。また、Operator システムも設定された正しいショートカットキーを追跡し続け、コンテクスト内に表示します。



ToolShelf

Tool Shelf(ツールシェルフ)


カスタマイズ可能な Tool Shelf は Blender 2.5内の新機能の一つで、人気のあるツールに素早くアクセスできます。このシェルフはコンテキストに呼応し、別々の編集モードで別々のツールを表示します。3DView のリージョンの一つとしてアクセス可能です(ショートカット:[T]キー)。プロパティエディタ同様、デフォルトのシェルフは Python のレイアウトスクリプトで動作しており、最小限のスクリプトでカスタマイズ可能です。ツールは UI からシェルフに新規追加できます。



プロパティ編集


Blender 2.5には、ツールの入力を調整する新しいシステムが追加されています(Operator プロパティ)。3DViewの左の 'Tools' リージョンの最下段にあり、現在の(最近に実行した)ツールの設定が表示される新しいエリアがあります。
あらかじめ正しい設定を推測する必要のある Blender 2.4x のほとんどの方法と異なり、Blender 2.5では、ツールのパラメータの調整がリアルタイムでフィードバックされます。




元記事:blender.org - Tool System