Blender 2.28c update

ton氏による記事です。


リリースノート

新機能:

* MeshのEditModeでPキーに"Seperate loose parts"のポップアップが追加。連結されていないパーツを元にMeshを分離します。

* FaceSelectモードのWキーメニューに"Select same UV"が追加。Mesh内の同じUVテクスチャが割り当てられたすべてのFaceを現在のアクティブなFaceとして選択します。


**** METABALL

- ポリゴン化の改良(線形補完)
- 新しくMetaElemタイプ(plane、elipsoidそしてcube)の追加
- 旧TubeX、TubeYそしてTubeZはサポートされなくなりました。
- EditButtonsWindowに新しいボタン(dx,dy,dz)が追加
- ヘッダーメニューとツールボックスメニューに新しい項目が追加


**** RECURSIVE ENVIRONMENT MAPS(再帰環境マッピング)

多重の環境マップが現在1パスでレンダリングできるようになりました。以前は環境マップをもった他のオブジェクトは反射には表れませんでした。下記のような感じです。
http://www.blender.org/bf/dep.jpg

現在Blenderでデフォルトでレンダリングするとこんな結果になります。
http://www.blender.org/bf/dep1.jpg

さらに「recursive ray-tracing effect(再帰レイトレーシングエフェクト)」ではそれぞれのEnvMapテクスチャにより高い"Depth"値を与えることができます。ここにdepth値を2に設定した結果があります。
http://www.blender.org/bf/dep2.jpg

関連する新オプション
- DisplayButtonsWindow(F10)で、環境マップレンダリングをON・OFFすることができます。
- EnvMapテクスチャボタンですべての環境マップを解放することができます。
- 環境マップサイズはまたDisplayButtonsWindow(F10)の'percentage(%)'オプションにより縮小することができます。


**** ラジオシティレンダラ

前処理は必要ありません。レンダリング中のそれぞれの'emit material'をもつレンダリング面と'radio material flag'がセットされたレンダリング面はグローバルイルミネーション処理を繰り返し行うために使用されます。高いエネルギー(emit)を持つ面ごとにそのエネルギーを他の面に射出するためのルックアップテーブルとして小さなイメージがレンダリング(hemicube)されます。
レンダリング中、最後にはこのエネルギー(色)は直接ピクセルカラーに加えられ、グーローシェーディングされます。
レンダリング面がなくなるまで、Blenderのすべてのプリミティブで働きます。

何がまだできないか:
- Faceのテクスチャカラーが計算されません。現在ではMaterialのRGBカラーが分配するエネルギーのフィルタリングに使用されます。
- スマートな前分割処理ができません。今のところ、影処理を高い精度で行いたい場合に少ない面数のモデルでは、調整する必要があることを意味します。
- unified render(これは私のtodoリストにあります)

ランプなしでのレンダリング:
http://www.blender.org/bf/raptor.jpg

これは明らかな利点です。ラジオシティアニメーション:
http://www.blender.org/bf/0001_0031.avi
http://www.blender.org/bf/0001_0040.avi
スペキュラーは"no diffuse"オプションをセットしたランプで加えます。

http://www.blender.org/bf/monkey.jpg
頭の微妙な色の映りこみに注意。これは面白い玩具だ!

(テストファイルはリリースディレクトリに含まれています)

注:
- Material毎に'radio'フラグにより、ラジオシティレンダリングの設定ができます。現在新しく追加されるMaterialにはデフォルトでONになっています。
- MaterialのAmbientスライダでラジオシティの影響の量がコントロールできます。
- ラジオシティレンダリングを有効にするためには、Display Buttons Window(F10)の"Radio"ボタンをセットします。
- Radiosity Buttons Windowは今は関連するラジオシティレンダリングオプションだけが表示されています。
"collect meshes"を押すと再びすべてのボタンを表示することができます。
- Meshの、MaterialのRadioが使用されているfaceは常に'autosmooth'ルーチンを読んでおり、これが鋭角(部屋の隅のような)だと頂点を共有しません。スムーズなモデル(例のraptorのような)にするには標準のスムージング角度を30〜45度にします。
- RadiosityButtonsWindowの'hemisize'が小さすぎると、特に小さな面において、人工的なエイリアシングをみることになるでしょう。
- 処理を繰り返している間、ステップがコンソールに出力されています。
- 最後に、コンソールに'unshot energy'の量が表示されていますが、これを'Convergence'ボタンの最小値に利用することができます。


**** PYTHON:

* バグフィクス:
- Object: obj.get/setEuler()メソッド
- Curve: curve.getControlPoint()
- Lamp: lamp.setDist()がなくなっていたのを修正。
- Scene: scene.frameSettings()
- vectorの表現: コンポーネントの正しい数値を書きます。(訳注:自信なし)
* 内部の改良: Object, NMesh, Curve, Text
* 追加:
- デフォルトPathに'site'ディレクトリが追加、外部Pythonパッケージ(wxPython等)を見つけることができます。
- Object: object.getBoundBox(), object.makeDisplayList()メソッド
- Window: Get/SetCursorPos(), GetViewMatrix(), GetViewVector()
- Lamp: NoDifuseとNoSpecularモードの追加
- Registry: 将来的には持続性のあるデータのハンドリングを行う新しいモジュール
- Draw: PupMenu() 関数


**** 一般的なバグフィクス

* 2.28バグ: 16の乗数でないサイズのShadowバッファを指定するとクラッシュするのを修正。
* Textureプラグインのパスボタンの長さを修正。現在は最大160byteです。
* バグ#500: 極端に広いspotbundle (>170°)ではレンダリングが正常に行われないバグを修正。
* バグ#492: 中マウスボタンで回転中、X11 systemがfloodされてhickupを引き起こすバグを修正(訳注:すんません、全然わかりません…)
* OSX, Nvidiaシステムでカーソル中心に回転させると破線が再びでていたバグを修正
* 多くの人のリクエストにより、"Sync"ボタン(アニメーションプレビュー(ALT-A)中にフレーム落ちをしない)をデフォルトでOFFにしました。
* extrudeされた"smooth"なedgeを持つfaceをextrudeした時、現在では自動的に新しいFaceも"smooth"になります。
* 多くのBlenderのツールチップが書き直されました。
* バグ#448: 'only shadow'ランプが現在影なしのレンダリング時にもう光を出さなくなりました。
* linuxバイナリがlibpng 1.2.5をリンクしないように。これでblenderからSPEが利用できます。(訳注:これも自信なし)