2.30 follow up

投稿日時 2003年11月13日 | カテゴリ: Blender.org

2.30 follow up

ton氏による投稿。次期2.31と2.32、そしてgameEngineについて。

2.30リリース後の大量の反響とWebサイトのトラフィックは、完全に予測を上回っていました…さらにSlashdotがそれについて書いていなかったのもあって、トラフィックは10倍に跳ね上がりました。ついにSlashdotにストーリーが投稿された時、何が起こったか想像してみて下さい…。:)

幸運にもWeb管理者チーム(Tim、Hos、Bart、Sateh、Larstiq諸氏には感謝しています!)の素晴らしい処置により、なんとか稼動しつづけることができました。そしてBart氏が彼の名高い改良版blender.nl phpをインストールしたことにより、このサイトも現在は以前より反応がよくなりました。

次期スケジュールはすでに二つの目標が決まっています。

-> 2.3マニュアルリリース

現在、何人かの人々がBlenderの全く新しい書籍の最終段階の作業をしており、その量はほぼ600ページにもなります! これは旧2.0bookとTutorial guideを置き換える結果になるでしょう。二・三日後には正式な告知を行い、また、コミュニティの一部として大々的なサポートキャンペーンを行う予定です。
この書籍のため、2.31Blenderリリースは二週間以内に行われるでしょう。リリース作業は完全に調整とバグ・機能の修正を狙いとしています。

-> Blender 2.32(Xmasリリース?)

その後の数週間、私たちはその時に再びUIプロジェクトを復活します。2.30のすべてのフィードバックを、ボタン・パネルレイアウト、カーソル、アイコン、Toolboxなどについてさらに上(のコードとデザイン)へと消化します。

マニュアルのためにずっと続いた「機能の凍結」が過ぎれば、Blenderのあらゆる面において上回る物を期待できます。私たちは本を印刷しているからといって、コーディングを止めてる訳じゃありませんよ?:)
2.32リリース時に何が起こるか詳細はまだ完全にはわかりませんが、注目する価値がある開発プロジェクトがいくつかあります。

- Yafray統合の改良作業
カンファレンス期間中、現在小さなチームがYafrayの使用について、BlenderのプラグインによりBlenderのレンダーパイプラインからYafrayへの直接の転送、レンダリングされたスキャンライン画像を受け取りをさせようとする作業を始めました。

- Python UI API
かの(賞を勝ち取った)python開発チームは2.3リリースをBlenderインタフェイスにPythonスクリプトをシームレスで統合する機能を発表するために待っています。シンプルなプルダウンメニューでスクリプトの呼び出し、Button Panelのアクセス、Blenderの"window"内で全く新しいエディタを作成するためのアクセスをするつもりです。
同様に、デフォルトでスクリプト―インポータやエクスポータのようなもの―をリリース時に統合する予定です。

- 3Dオブジェクト描画の改訂
非常に技術的に難しいプロジェクトですが、全般の3D描画がより柔軟になるでしょう。現在の実装は奇妙で長いコーディングの歴史により、とても多くの変更とパッチに悩まされています。

- コード内部構造の改訂
よく聞かれる―特に新しい開発者―からの不満は、コードがBlenderの機能が少しも反映されない方法で構成されているということです。これは依存の把握とコードの理解を非常に難しくします。
これについての可能性はまだ判ってません…もしこのトピックに興味があれば、開発者メーリングリストに参加してみて下さい。
http://www.blender.org/mailman/listinfo/bf-committers/

-> Game engine

まだ、いつSolidのコード(失われた衝突判定ライブラリ)とSolidの書籍がリリースされるかは不明です…書籍は現在Amazonで販売されていますが、いまだに先行キャンペーンをしているように思えます。(訳注:Amazonダメダメですな)
メーリングリストといくつかのforumではこのあたりの話題が議論されています。game Engineは開発においては現在まで長く引き伸ばされて久しいので、下記の戦略を検証してみたいと思います。

- 現在の(機能しない)engineをメインツリーから外し、別のプロジェクトへ組み入れます。Solidとは関係なく、新しいチームは常にこれを再開することができ、そしてBlenderのプラグイン機能として利用できるようにします。

- 現在Tuhopuu Blenderでテストされている旧(2.04)engineの復活。このengineははるかにシンプルですが、その単純さ、コードの小ささ、そしてBlenderの残り部分との完全な統合により、現在のengineで失われた数多くの興味深い機能を使用可能にします。
また、この旧engineはまた大幅なクリーンアップが必要なので、ここで書かれた先ほどの二つのプロジェクトと関係するでしょう。このプロジェクトの可能性は再調査したいと思います。

旧engineは'本職の'ゲーム開発者にはまったく喜ばれないと思いますが、完全に3Dアーチストのためのインタラクティブツールの供給に焦点をあわせ、インタラクティブプレイ、プロトタイピングやアイデアのテスト、そして単純に楽しみのために、そのすべてをBlender内で行えることを狙いとしています。
このアプローチは次の他のより'本物の'game engineの供給を目的としたengineを楽に受け入れることができます。あるいは現存する、私たちでは恐らくどうしても競争もできないだろう機能を大量に供給するgame engineへのいいインポート・エクスポートの可能性に頼ることになるかもしれません。

-Ton-




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